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この夏、最後の麻着物

3週間近く前の話だが、滋賀の佐川美術館に出かけてきた。
琵琶湖畔にある佐川美術館は、お友達のブログで知って建物自体がとても美しいのでいつか行きたいと思っていたが、大阪からだと京都を超えて滋賀の美術館に行くのはちょっと遠い気がして、今まで行ったことがなかった。
今回は田中一村展にお誘い頂き、ようやく行く機会に恵まれた。

田中一村は、恥ずかしながら今回初めて知ったのだが、とてつもない才能の持ち主だった。
幼少期の南画からすでに素晴らしく、その後成人して画壇に評価されず画風を変えていくのだがその時々のどれもが、美しく、力強く、品がある。
この展示を見ることができてよかった!
なにかグッズが欲しかったが、自宅にマッチしそうなものがなくて残念。

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8月末だったので、この夏最後の麻着物に、帯は芙蓉柄の九寸。

この夏は茶道教室で何度も夏着物を着たので、この日の着付けは楽勝だろうと思ってのんびり着付けを始めたら、そうはいかなかった。

麻の襦袢に伸縮包帯を安全ピンで留めて、コーリンベルトの代わりのようにしているのだが、その包帯を蝶結びにした結び目が妙に痛くて苦しくて、帯まで締めたのに全部解いてやり直しになってしまった。
伊達締めのように、前で一絡げしてから端を左右逆側に挟み込むやり方のほうが簡単で痛くなかったので、今度からはそうしよう。

そして肌着。
クレープ地のフレンチスリーブの肌着を新しく購入して着てみたのだが、家を出てから気が付いたのが肌着の長さ。
お尻がほぼ隠れるぐらいの長さがあったため、お太鼓のタレの下に肌着のラインがくっきり出ているのを、家を出てから気が付いた!今までも洋服用の肌着を愛用していたが、どれもたまたま丈が短いものだったので、肌着のラインなど気にしたこともなかったのだ。
自宅の照明では気付かない着物の透け具合に、太陽光や強い照明の下で初めて気付くととても焦る。家に戻る時間も駅のトイレで直す時間もなく、暑いのにショールを羽織ってお尻のあたりをごまかしながら目的地まで向かい、ランチをするホテルのトイレでようやく直せて一安心。
これからの季節は着物が透ける心配はないが、色無地などやわらかものを着る時にもこういうことは気を付けないといけないな。



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最近読んだ本、2冊。
どちらも茶道を学ぶ方々には「今更」だろうか?
「日日是好日」は、先日佐川美術館で会ったお友達に教えてもらってすぐに購入。
筆者の25年に及ぶ茶道経験が鮮やかに描かれていて、一気に読んでしまった。

筆者が感性豊かに感じ取る、お点前のこと、お道具、茶花や軸のこと、稽古場の外の自然のこと…。
私もいつか、同じように感じたり気付いたりできたらいいな、と思う。
今はまだ先生宅の稽古場では「お点前の順番を間違えないように」と緊張しているし、後半は足が痛くて集中力を欠いているので、とにかく余裕がない。
まあ、たった1年で何かを悟ろうと言うほうが図々しいのだろうが。

「日日是好日」は、映画が来月から公開になる。
主人公に茶道を教える先生は、樹木希林さんが演じている。
私は樹木さんが表現する茶道の世界を見ることがとても楽しみだ。きっと豊かで素敵な世界になっているだろうと期待している。

樹木さんは、完成作を見てから旅立たれたのかな…

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by Medalog | 2018-09-18 16:02 | きもの | Comments(6)

判じ絵

京都・細見美術館の 「判じ絵」展 を見てきた。

判じ絵とは?
詳しくは上記リンクの美術館HPに行っていただくとわかりやすいが、「絵に置き換えられた言葉を当てる遊び(HPより抜粋)」ということらしい。
例えば、頬に蝶々が止まっている人の絵 = 包丁 を表す、という感じ。

たわいもないものだが江戸時代にはかなり普及していたらしい。
遊びとしてはもちろん、字が読めない人がお経を唱えるためにお経の文字を一つずつ絵に置き換えているものなどは生活に密着していたのだろう。
また幕府の規制で浮世絵にモデル(花魁?)の女性の名前を文字で記載できなくなったとき、名前を絵に置き換えて浮世絵の隅に書いているのは庶民の知恵であり意地でもあったのかと思う。

ただ江戸時代の風俗がわからないと、現代の私たちには謎解きが難しく、答えを見てもそれが何なのかわからないこともたくさんある。
暑い中、久しぶりの京都だったので美術館に着いた時点で少々疲れていた私は集中力が足りず、途中から眺めるだけになってしまった…
でも眺めるだけでも、一つ一つの絵の細かさ、楽しさは十分伝わってきて面白かった。



この日の京都は本当に暑かった〜!
さすがに着物で出かける気にはなれず洋服にしたのだが、それでも美術館の後に四条あたりに寄り道する元気もなく、そのまま大阪に戻ってしまった。
ただ、短い滞在時間だったけど、見たい展示を逃さずに見られたのは満足。



美術館のショップを覗いてみたが、判じ絵関連のものは数が少なくてピンとこない。
で、判じ絵とは関係のない布の小物を買ってしまった。d0048332_17182257.jpg

染司よしおかの懐紙入れと、今昔西村の菓子楊枝入れ。
懐紙入れは、茶道の稽古用に1年ほど前に購入したものが少々傷んでしまったので、それを普段用に下ろすことにしてよしおかさんのきれいな緑色の懐紙入れを新調。
菓子楊枝入れ(楊枝付き)は、今年の初釜で緊張のあまり菓子楊枝を無くしたので、楊枝も楊枝入れも予備があってもいいかと思い買い足した。
どちらも大物は買いづらいお店のものなので、小物を買えて満足した。

よしおかさんの懐紙入れはざっくりした風合いだし、下に敷いた数寄屋袋はバティックの布で自作したもの。
今のところはこのような雰囲気のものが気に入っているけれど、いずれ訪問着でも着るようになったら正統派の茶道小物が欲しくなるのかな。
これから好みが変わるかもしれないし、茶道関係のものはまだ必要最小限のものだけ買うようにしないといけないな。

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by Medalog | 2018-08-06 18:04 | 生活 | Comments(2)

中之島 香雪美術館

先日自分の足を採寸して購入した、足袋の履き心地を確かめたくて、ちょっと着物で外出。

以前キャラコ足袋を諦めて伸びる足袋に逃げたきっかけが、美術館へ行ったことだった。
美術館は床が硬いせいか、街をうろうろするよりもずっと足が疲れてしまうのだが、その時は足の爪先が痛くて最後のほうは歩くのが辛くなり帰宅後には足の爪が紫に変色していた。
その時の足袋はキャラコ製の23.5cmで、そこで次に24.0cmの足袋や他のメーカーの足袋を試してみればよかったのにその気になれず、その後は伸びる足袋一辺倒になったのだった。

なので、今回は美術館に行ってみてリベジしようということで、最近出来たばかりの大阪・中之島 香雪美術館に行ってみた。



香雪美術館は朝日新聞の創業者・村山龍平氏が収集した美術便を展示する美術館で、もともと神戸・御影にある美術館の2館目が大阪・中之島に開館したとのこと。
恥ずかしながら村山氏のことも御影の美術館のことも全く知らなかったのだが、館内の資料室で村山氏が伊勢国・田丸藩(現在の三重県度会郡玉城町)出身で田丸城に勤番もしていたと知り、俄然興味を持った。
玉城町は三重県松阪市と伊勢市の間にあり、以前松阪市に住んでいた私にとっては馴染み深い町なのだ。田丸城址は桜の名所なので今週末はきっと花見客で賑わうことだろう。
歴史に疎い私にとって、些細なことでも自分に関連したことがあると興味を持つきっかけになってありがたい。

この美術館では日本と東アジアの古い時代の美術品コレクションが多数展示されていて、茶道にまつわるものも多かった。
ちなみに村山家が代々修めていたのは藪内流の茶道ということだが、たまたま現在Eテレで放映されている藪内家の家元襲名披露茶事の特集(本日3/26最終回)を見ていたことも興味を引く一因になった。

展示の最後には旧村山亭に現存する茶室「玄庵」が再現されている。
鄙びた風情でありながら青畳の鮮烈な香りを楽しめるのはオープン直後の今ならでは、かな(笑)
本来は藪内家の相伝を得た人だけが許される藪内流家元の茶室「燕庵」の写しの茶室が村山家に特別に許されたそうで、その再現なのでとても貴重な展示なのではないだろうか。

オープン直後のためか平日なのにやや混んでいてゆっくり見られない部分もあった。
便利な場所で我が家からも行きやすいので、展示品の入れ替えがあったらまた行ってみよう。
朝日新聞創設者の美術館だけあって朝日友の会の割引があるので、入会しようかな。



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美術館グッズのマスキングテープ。
以前はポストカードや一筆箋を買うことが多かったが、購入しても使いきれずに死蔵になりがちだった。
マスキングテープだと安いし使い勝手もいい。
この柄ならば、カレンダーや手帳に茶道の稽古の日にシール代わりに貼っても可愛い。
茶道具でないものも混ざっているけれど、雰囲気がそれっぽいのでよしということで。

長くなったので、足袋と着物についてはまた次の記事に書きます。

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by Medalog | 2018-03-26 11:03 | 生活 | Comments(0)

初冬のMIHO MUSEUM

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滋賀県・MIHO MUSEUM。
紅葉は終わり、緑と茶色の初冬の景色だ。
レセプション棟から美術館棟に向けて緩やかに登る坂道の両脇に、白と赤の山茶花が咲いているのが唯一の彩り。

大阪でも冷え込む日が増えてきたが、やはりこの場所は空気感が全然違う。
自宅マンションの中で一番多く聞こえるのは、目の前の国道を走る車の音。
それも意外と嫌いではないが、この敷地内で聞こえるのは鳥のさえずりと風にざわざわと揺れる木々の枝の音、地面をカラカラ転がる落ち葉の乾いた音だ。
頭の中がシーンと研ぎ澄まされる感じがした。



開館20周年記念特別展「桃源郷はここ -I.M.ペイとMIHO MUSEUMの軌跡」を見た。
中でも、現在の中東から中国までの様々な地域の仏像の顔立ちを見比べるのが面白かった。
やはり、仏像はその国らしい顔立ちをしているのだなと当たり前のことに納得。

ということは、日本の仏像を見た他国の仏教徒たちは「あー日本っぽい顔をしている」と思うのだろうか?私からすると日本の仏像は純日本人の顔立ちではない、国籍不明のような顔立ちに見えるのだけど…。
(ひとくちに日本の仏像といってもいろいろなお顔がありますが)



美しい美術品の数々と、美術館のロケーションの素晴らしさを堪能した後は、近くにお住まいのお友達に迎えに来ていただきランチへ。
滋賀県立陶芸の森という施設にある、UP cafeというお店でピザのセットをいただく。
美味しいし、ガラス張りなのでとにかく景色が素晴らしい!(ただ窓際は少々眩しく暑かった…せっかくの眺めなので窓際に座りましたが)

この陶芸の森は広々としていて自然豊か。ショップも充実しているし体験教室もあるようだ。
あまり時間が取れなくて隅々まで見られなかったのが残念だが、それでも以前から欲しかった杯を購入できて満足。
今度機会があったら、もう少し長い時間楽しみたい。



その後はお友達のお宅へお邪魔して、図々しくもお手持ちの帯や着物を譲っていただいた。
嬉しかったのは、譲っていただくこと自体はもちろんだが、お友達が「Medalogさんに合いそう」と選り分けていただいていたものがどれもドンピシャで好みだったこと!

プレゼントやお土産をいただくときもそうだが、誰かが私と会っていないときに私のことを考えて品物を選んでくれているというのは、その気持ちだけでも嬉しくありがたいもの。
そしてそのチョイスがこんなにも私の好みにぴったりだなんて、本当に嬉しい。
持参の風呂敷に包んでほくほくと持ち帰り、帰宅後も再度眺めてうっとり。

せっかく譲っていただいたものたちを、一度でも多く、できるだけ素敵に着こなせるように今後も着物生活を楽しみたいと思う。
ありがとうございました。

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by Medalog | 2017-12-01 10:03 | 生活 | Comments(2)
京都・岡崎へ。
ロームシアター京都のレストラン、京都モダンテラスでゆったりランチ。
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お友達の素敵な上布もご一緒に…

プレート右奥のカツオのたたきにはりんごと生姜をおろしたソースがかかっていて、爽やかな甘みとほのかな辛みで美味しかった。
コースのメインはサーモンのカツレツを頼んだがボリュームがなかなかすごくて、不本意ながら少々残してしまった。
メニューの写真を見る限り、全体的にメインのボリュームはたっぷりしていそう。

広々とした室内空間でゆったりくつろげるので、岡崎の美術館に行く時のランチやお茶にはぴったりのお店。
デザートはワゴンサービスで好きなものを選べる形式で、和の素材を使ったものもありどれもおいしそう。
ランチコースでは2種類だったが15時以降のカフェタイムには3種や5種を選べるプレートセットもあるようなので、もう一度行ってあれこれ味わってみたいな…。



ランチの後は国立近代美術館で「技を極める ヴァン クリーフ&アーペル」展。
いやー素晴らしかったです。

ゴロゴロと零れ落ちそうな大きな宝石に圧倒され、気が遠くなるような精巧な細工に吸い込まれ。
こんなに大きな宝石がいくつも手に入るものなの?
これほど豪華なジュエリーを実際に身につける人がこの世に何人もいるなんて嘘みたい。
どんな美人がどんな豪華なドレスを着れば、これらのジュエリーに釣り合うの?
そしてお金持ちのあくなき要求を満たす職人たちの技の素晴らしさ。
やはり芸術はお金持ちが支えるものなのね…着物もそうよね…
あれこれ考えながらたくさんの展示を堪能して、満足というか満腹な気持ちになった。



展示の途中で撮影OKな部屋があり、壁いっぱいにジュエリーの写真が。
お気に入りのジュエリーの前で記念撮影。
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久しぶりに着物を着られた!
でもまだ細かい作業に力を入れられず、おはしょりがブクブクだったり衣紋が思うように抜けなかったり。

そしてなにより名古屋帯が締められない!

普通に結ぶのも無理だったし「そうだ前結びだ!」と思いついて久しぶりに挑戦してみても、帯枕を後ろで仮結びしておくのが無理だった。

もう時間ぎりぎりのところで「そうだ半幅帯だ!」と奇跡的に思いつき、これは前で結べて帯枕も不要なのでなんとか締められて嬉しさ半分、安堵が半分。

浴衣用でも袷でもない半幅帯がこれしかなくて、夏着物の色合いではないけれど、久しぶりの半幅帯は軽くて涼しいのでちょっと気に入ってしまった。
矢の字でもこれだけお尻が出てしまうのが私にとっては弱点なのだが、とにかく締めやすいのでまたお世話になるかも。



ただ、後ろ姿の写真を見て思ったのが、ふくらはぎの位置にうっすらとラインが…。
この位置だと、長襦袢の下に履いたステテコの裾が透けているのではないかと。
えー。室内でこんなに透けるなんて、ちょっとよろしくないような。
おまけに長襦袢の裾が着物の裾よりも短すぎ?
最初に長襦袢だけ着ている時にはこんなに短くないんだけどなあ。

いつまでたっても反省材料が多いけれど、まあそれも楽しいかな。


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イチゴのかき氷を素敵なロケーションのお店で。
冷凍のイチゴを氷と一緒にたっぷり削ってあるのでこれだけ豪華になっている。
イチゴそのものの美味しさが味わえて贅沢な味だった。
豆乳の練乳もくせがなくサッパリ。

暑かったけれど、雨が降らないぎりぎりの曇天でこの時期にしては恵まれた天気だったかな。
帰宅後にクーラーの効いた部屋で着物をバッと脱いだ瞬間の涼しさと爽快感は最高!
この気持ち良さを味わうのを励みに、京都からの長い帰宅時間を耐えられるといっても過言ではないくらいです。


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by Medalog | 2017-07-13 23:03 | きもの | Comments(7)

兵馬俑のすごさ

大阪・国立国際美術館で開催中の「始皇帝と大兵馬俑」展を見てきた。

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地元・大阪の展示なのに、お友達に誘っていただくまで開催していることを知らなかったので、誘っていただいてよかったー。

兵馬俑のことはもちろん知っている…つもりだったけれど、実は「始皇帝の墓の周りから大量の人や馬の人形が出土した」ぐらいのことしか知らず、まさかこれほどまでに精巧な土の人形が8,000体も埋まっていたなんて!

特に驚いたのは、兵士の顔も装束も一人一人違うこと。
ただ違うのではなく、なんとそれぞれにモデルとなる人物がいるらしい。
おそらくかなり忠実に再現されているのだろう。それぞれの年齢や性格まで推察できそうだ。
これほどの彫塑の技術が2,000年以上前にあったとは。
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撮影可能エリアにて。地位や所属によって異なる装束はもちろん、髪の束ね方までが一人一人違うのだ。

人だけではなく馬も、形だけでなく骨格まで感じられるしっかりとした像で、しかも人も馬もほぼ実物大。
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こちらも撮影可能エリア。
見学している方々と比べてみると、像の大きさがほぼ実物大であろうことがわかる。

この、一人一人異なる精巧で大きな像を8,000も形作り、焼き上げ、実際の隊列に合わせて配置して埋める。
とんでもない作業だ。
中国統一までの沢山の戦争や、兵馬俑を含む始皇帝陵や万里の長城の建設などで敵味方ともに沢山の人々が犠牲になったと思うと恐ろしいが、それでもこれらの兵馬俑が現代に残ったのは素晴らしいことだと思う。

迫力の展示に大満足だった。



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by Medalog | 2016-09-20 15:01 | 生活 | Comments(2)

モネ展

モネ展へ行ってきた。

もう一週間以上前の話なのだが、パソコンの画像処理ソフトの調子が悪くてなかなかブログに書けなかった。
顔にモザイクを掛けたかったので…
元々は個人情報を守る意味合いでモザイクをかけていたが、この歳になるとお見苦しい自分の顔を人様に見せたくないという気持ちの方が強くなり(笑)、どちらにしろモザイクなしという選択肢は無いのだ。



モネと言えばやわらかい風合いが持ち味なのだとばかり思っていたが、モネが視力を失ってからの作品(全く見えないわけではなかったようだが)を今回初めて見て、そのエネルギッシュな色使いと筆運びに驚かされた。
心の中の何を、あれほどの絵を描くエネルギーにしていたのかしら。

そして「睡蓮」と名付けられた作品がたくさんあることを初めて知った。
同じモチーフを、何枚も何十枚も描き続けたのは何故だったのだろうか。
たくさんの睡蓮を見比べることができて(違いがわからないと思う絵もあったが)、とても見ごたえのある展示だった。



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この日は朝一番に洋服で外出して、帰宅してから着物に着替えて京都へ出掛けた。
本当なら薄黄色の十日町紬(袷着物では唯一の暖色系)を着たい季節だけれど、着付けの時間がいつもより少なかったので、一番着付けをしやすいグレーの紬に手が伸びてしまった。

この着物は着付けの際に生地が滑ることもゴワゴワすることもなく、形が作りやすい。
また裄が他の袷着物より短めなので、腕が動かしやすい。
そしてグレーは帯や小物を選ばないから、一度小物まで着付けをしてから「色合わせが気に入らない!」などとやり直すようなことも少ない。
だから、この日のように時間が無いときは、結局この着物を選んでしまう。

前の記事で、この着物の八掛が擦り切れたと書いたが、自分が思っている以上にこの着物を酷使しているのかも。
万能でありがたい存在の一枚だけど、無難な一枚でもあり、せっかく着物を楽しむというときにこればかり着てしまうのも勿体無いなー。
他の着物ももっとたくさん着なくっちゃ!



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八坂神社の近く、「ここって通れるの?」と驚くほど狭い小路の奥にある「祇園なか原」さんでランチ。
丁寧に作られたおいしい料理を昼間からゆっくりと楽しめて、舌も心も本当に幸せなひととき。
さらにこの日は貸切状態だったので、リラックスしておしゃべりも弾んでしまったような。
次回も楽しみ!
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by Medalog | 2016-03-29 14:07 | きもの | Comments(0)

結城

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着物を着る機会が少ないので、この結城紬も年に1〜2回しか着ることがない。

リサイクルの仕立上り品を購入したため、この着物が洗い張りに出されたことがあるのかどうかはわからない。
私が購入してからは丸洗いに一度出したきりだったかな?
全体的に張りがあるので、一度洗い張りに出したら少しはやわらかくなるかと思うのだが、着る回数が少ないのでなかなか思い切りがつかず。
裏地が擦り切れるぐらいまで着倒せばいいのだけど、そこまで到達するのにあとどれぐらいかかることか…

いつも無難な帯が多いので、私にしては色が鮮やかなものを買ってみた。
でも着物の色と帯の地色がほぼ同じなので、アクセントとして帯揚げの絞りの黄色をもっとたくさん出したかったなー。
結び方はきれいにできたと思うのだが、なかなか全てがうまくはいかないなあ。



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お友達と京都でランチ、そのあと志村ふくみさんの展示を見に行った。

ランチは華やかでボリュームもあって、シャンパンで乾杯もできて大満足。
志村ふくみさんの展示は作品量が多く、非常に見応えがあった。
私が今まで見た中では、一番暖色系の色が多い展示だったのではないかな。
繊細で素晴らしい色ばかりだったが、暗い展示室の中ではなく、日の光の下でも見てみたい。



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展示を見て疲れたあとは、甘いもの。
上生菓子は梅をかたどったもの。
お茶と一緒に、美味しくいただきました。
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by Medalog | 2016-02-26 13:53 | きもの | Comments(4)
実家の母と姉と、歌舞伎座で歌舞伎鑑賞。

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(折りたたんで持ち帰ったチラシのスキャンなので画像がよくないです)
たまには親を旅行にでも連れて行きたいが、遠出となると親の体調もあるし私たち姉妹の都合も合わなくて、それなら東京で楽しもう!と思いつく。
以前から母が「一度歌舞伎を見てみたい」と言っていて、姉も見たことがないというので、12月の演目を調べてみたら玉三郎さんが出演なさることを知り、早速チケットを取った。

観劇は夜の部。
銀座三越で軽食を買って、いざ歌舞伎座へ。
私はかなり前に歌舞伎座の売店で黒田商店の下駄を買ったことがあるのだが、その時は売店の中だけしか入れなかったので、劇場内に入るのはこれが初めてだ。
だから建て替え前の歌舞伎座の劇場内の詳しい様子は知らないのだが、椅子の横幅がゆったりしていて座りやすいと感じた。
あ、でも今回は奮発して1階の席だったので、2階や3階席だとまた違うかも?

せっかく初めての歌舞伎座だったのであちこち探索したかったが、母があまり動きたくないようだったので、この日はほとんど1階の座席に座ったままでのんびりと劇場の雰囲気を楽しむことにした。

演目は、通し狂言 妹背山婦女庭訓。
主人公のお三輪という若い女性を、最初の二幕は七之助さんが、最後の一幕は玉三郎さんが演じるというもの。
七之助さんの女形は美しく可憐なのだが、やはり最後に玉三郎さんが出てくると、何もかもが違うなあと思う。
七之助さんの出演部分に比べて玉三郎さんの出演部分がぐっとシリアスになるのであえての演出なのかもしれないが、衣装は同じでも先ほどまでのお三輪と同じ人物とは思えないほど。

母も姉も玉三郎さんを見ることができて大喜び。
中車さんも出ていらしたので、2時間ほどの長い三幕目も飽きずに疲れずに楽しめたようだ。
その後は姉は帰宅、母と私は銀座に宿泊。
関東に実家があると東京のホテルにはなかなか泊まる機会がないので、楽しい経験になった。
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by Medalog | 2015-12-09 09:41 | 旅行・食べ歩き | Comments(2)

きものモダニズム

六本木で開催中だった「きものモダニズム」展を期間終了ギリギリに見ることができた。

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9月にブログで 義母のお下がり着物が銘仙かも? という記事を書いたときに、この展示があるのを知って是非とも行きたかったのだが、その後法事で帰省した際には東京まで足を伸ばせず半ば諦めていた。
しかしそのあと会期ギリギリにまた帰省する用事ができたので、今度こそはと一人で出かけてきたのだ。

六本木一丁目駅を利用するのは初めて。
駅も周辺も歩く人々も、新しくて綺麗でお洒落な雰囲気だわー。

この日は雨。
駅から泉屋博古館分館までは直結ではないが、エスカレーターを乗り継いで行けばほとんど濡れずに辿り着く仕組みだった。今回私は洋服だったが、これなら着物でも楽に行くことができるな。
実際に会場には着物姿の方がとても多かった。
シックな着物姿の方もいたが、銘仙着物に銘仙の羽織を重ねて髪飾りも小物も思い切りPOPに楽しんでいるような10代〜20代の若い方々がたくさんいらして、ちょっと驚いたほど。

展示されている銘仙は、色も柄もとても自由で大胆で、見ていて胸がすく思い。
着物いっぱいに幾何学模様、バラやチューリップなどの花、動物などが描かれる迫力は、布面積の少ない洋服では敵わないものだろう。
この色柄使いをそのまま自分に取り入れることはできなさそうだが、今後年を重ねてもこのような明るいパワーや遊び心を忘れたくないと思ったし、POPな長襦袢の一枚ぐらい増やしてもいいかな、なんて物欲が出てきたり(笑)。

展示の最後には、古い銘仙の復刻版を作る作業が映像で流れていた。
銘仙は普段着の着物として大量生産されたようなイメージがあるが、先染めなのでかなりの手間が掛かっているようだ。
いま銘仙を再生産してもどれだけの需要があるのかはわからないが、こうやって技術を残してくれているのを見るとなんだか嬉しい。



東京で開催されている銘仙の展示を是非とも見たかったのは、ただ綺麗な着物が見たかったこと、最近は着物を着る機会をなかなか作ろうとしない自分にパワーを注入したかったこともあるが、やはり「義母の市松着物は銘仙なのかどうか」を確認したかったということが大きい。
だから展示品の色柄だけでなく質感もできるだけしっかり見たつもり。

その結果「義母の着物はおそらく銘仙だろうな」と納得した。
確信とまではいかなかったのだけど、ほぼ間違いないはず。

銘仙であろうがなかろうが着物の価値に変わりはないが、「銘仙だ」と思うといつもより少し明るめ、派手めのコーデがしたくなるのは私にとっては嬉しいことなのだ。
さあ今年のうちにもう一回着物を着られるかな。どの着物にしようかな〜。
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by Medalog | 2015-12-07 10:32 | 生活 | Comments(2)

大阪在住主婦の、のんびりメダカ飼育と着物を楽しむ日記です      


by Medalog