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前回のブログに載せた、絞りの藍染帯。
これは手持ちの布を二部式帯に仕立てたものだ。


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かなり前から持っていた大きな風呂敷状の藍染の布。
何に使うわけでもなく、帯にしたら良いかもと思いつつ放置していたもの。
最初の写真の着物を仕立てた時に「この着物に似合う帯がない」と思って買うか作るかと悩んでいた時に、この布の存在を思い出し、着物に当ててみたら結構似合うようだったのでこの際思い切って帯に仕立てることにしたのだ。
名古屋帯にするには布地が足りないのと、藍が着物に移りにくいように、着付けが簡単な二部式帯にする。



となると裏地はどうしよう。似たような色の無地の布を用意するか。
それとも初めてのリバーシブルにしてみようか、と考えた時に頭に浮かんだもう一枚の布があった。

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なんと、ハワイアン柄である(洗濯中の写真ですみません)。
これは以前フラダンスのパウスカートを自作した時の余り布で、こちらも他に使い途がないまま放置していたもの。

張りのあるしっかりした生地なので、やわらかい絞りの布を支えるのにちょうど良いのではないかと思ったが、ハワイアン柄が果たして帯としてふさわしいかどうか悩み、仕立て上がった着物に合わせてみた。

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おお、意外と大丈夫なのでは?
右写真の花柄の方は着物と帯の柄の雰囲気が違いすぎるが、色味としては悪くない。
左写真の着物は柄が細かいのでこのままイケるかも。
(この着物と帯を合わせる前に着物が裂けてしまって、もう合わせられないけれど…)

まあ無理にこの着物に合わせなくてもいいし、もし手持ちのどの着物とも合わないとしても帯の裏地を新調するよりは安上がりだからいいか!とお気楽に決めてしまった。



で、いつもなら自分で適当に作ってしまうところだが、今回は業者さんにお願いした。

というのも、絞りの布を扱う自信がなかったのだ。
かなり前に古い絞りの羽織を自分で帯に仕立て直した事があるのだが、絞りの布がとても扱いづらくて苦労した挙句に仕上がりが汚くなってしまった苦い思い出がある。
今回の布もできれば多少は絞りの質感を残したいが、自分ではその加減がわからない。

それに完全にリバーシブルな二部式帯を自分で作った事がないので、一度プロにお願いしてどのように作るのかを知りたかったのだ。



そこで以前から気になっていた『帯の仕立て専門 カクマ』さんのHPを見てみると、このような仕立ても受け付けてもらえそうなので、HPから相談の上お願いすることにした。
お忙しい中とても細やかにメールでご連絡をいただき、初めてのお付き合いだったが仕上がりの不安など一切なく安心してお任せできた。帯芯も最適な厚みのものをおまかせで選んでいただいた。

そして仕上がってきたのが、絞りの藍染とハワイアン柄という異質な組み合わせのリバーシブル二部式帯なのだ。

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こちらは絞りの藍染を表にした場合。
絞りの凹凸はほぼ無くなったが多少の雰囲気は残っていて、イメージ通りの仕上がりになった。
たれ先に無地部分を使って欲しいとお願いして、それに合わせて他の柄ゆきを決めた感じ。手先も、たれ先に合わせて無地にしていただいた。

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ハワイアン柄のほうは布地の寸法に余裕があったので、絞りのほうの前帯の隠れる部分にも使用した。そのおかげで前帯の柄の出し方が二通りできるようになり、着物との相性によって全面柄のほうにするか上部が無地のほうにするかを選べる。
それにハワイアンの布を多めに使うことで藍染の布が着物に触れる面積を減らす事ができ、色移り防止にもなりそう。
さらに全面柄のほうは、カメ(ホヌ)を全く出さない、1つ出す、2つ出す、と選べるようにしてくださった。もしカメに因んだ場所に行く事があれば前帯の目立つ位置にカメを出して着よう。って、そんな機会あるかしら。



ところで、二部式帯の仕立て方法には色々ある。
私が持っている二部式帯の形式を下の図に3つ書いてみたが、他にも色々な仕立て方法があるのかもしれない。
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私が自作した事があるのは、<1> と <2> のふた通り。

<1> は、たれ先の近くに手先を縫い付けたもの。
これだとたれの左右のバランスが崩れるので、私は着付けがしづらいと感じた。
それにたれ部分と体をつなぐものが帯枕、帯締め、帯揚げのヒモ類だけなので少々心許ない感じもする。
もしリバーシブルで作るとしたら手先をたれの二枚の布の中に挟み込むという一手間が必要になるし、そもそも手先を付ける位置の加減も難しい。

<2> は、体に巻く前帯の端が手先になっているもの。
これなら<1>のようにたれの左右のバランスが崩れることもなく着付けがしやすい。
さらに、たれを前帯と繋がった手先でも支えるので安心感があるので、私はこの方法が気に入っている。
自分が作るにしても簡単に作れる。

そして今回カクマさんに作っていただいたのが、<3>の作り方。
詳しくはカクマさんのHPをご参照いただきたいが、たれに帯枕を当てて上の三角部分を下に折り返すと、手先がちょうどお太鼓の下線あたりに来るようになっている。
たれと体をつなぐのは <1> と同じくヒモ類だけだが、手先がここにあることで帯枕がしっかり包み込まれるので <1> よりも <2> に近い安心感がある。
着付けも簡単だし、今後二部式を自作するときはこの方法に統一してもいいかな。
もし全通柄の9寸帯を切って二部式にするなら、この図の手先の端の部分を一ヶ所切ればいいだけなのでとても簡単そう。ただ前帯にポイント柄がある場合はそうはいかないが。



長く放置していた布を表に出してあげられたし、意外に手薄だった青い帯が増えて(着物に青系が多かったので帯は青を合わせる気がなかった)よかった。
プロの仕立ては流石にしっかりしているので、自分が作ったものよりも胸を張って使う事ができて当たり前だが素人の仕立てとの大きな差を感じた。
絞りの藍染は一度着てみて使い勝手がわかったので、次はハワイアン柄をどの着物と合わせていつどこで使おうか、茶道教室に締めていってもいいものか、あれこれ考えるのが楽しみだ。

by Medalog | 2019-05-10 13:13 | きもの | Comments(4)

初釜

今年最初のお稽古・最初の着物は、先生のお宅でのお初釜。
私にとっては初めての初釜であり平成最後の初釜でもある。
私のような初心者にまで先生が心を込めたおもてなしをしてくださること、本当に感謝の一言だ。

私はマンション暮らしで正月らしい飾りといえば鏡餅とお花だけ。
だから先生のお宅で、門を入った瞬間から感じる華やかで清々しい正月・初釜の設えを心ゆくまで味わわせていただいた。
茶道具も初めて拝見するものばかり。
棚は紹鴎棚で、先生のお点前の最中に下部の地袋から水指が出てきたのには驚いた。(覚書・この棚には砂張という水指を使う)
途中で私も薄茶点前をさせていただき、普段使えないようなお道具で新年初のお点前ができて嬉しかった。
出来栄えは全然ダメだったけれど…



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帰宅後なのでかなりヨレヨレの着姿ですが…

蔦の柄の付け下げ
花七宝にエ霞の袋帯
どちらも義母のもの。

付け下げは白地のものをシミ隠しのために薄茶色を掛けたもので、しばらく出番がなかったものだが茶道を始めたことで出番ができてよかった。
お茶の着物は、この付け下げと色無地で行けるところまで乗り切っていきたいと思っている。
茶会で堂々と着られるように一つ紋を入れるかどうかが、今のちょっとした悩みだ。
紋を入れてしまうと、例えば歌舞伎鑑賞などに着るには大げさになりすぎるのかな?
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袋帯は義母のタンスに留袖とともに仕舞われていたもの。
礼装着物に慣れない私にはとても派手で華やかな帯に見えるので、茶会の帯としてふさわしいのかどうかがわからない。

そこで、初釜であれば多少派手でも許されるだろうと思い、先生のご意見を伺うために今回初めて締めてみた。
そして先生や先輩方のご意見は「全然派手じゃないわよ。もっと派手な帯を締めてる人、いくらでもいてるし」とのことで安心した。
義母は京都の出身なので、いつかこの組み合わせで京都の茶会に出られたらいいなーと思っている。

ただ小物の組み合わせがしっくりこないままだった。
帯締めの色は新年らしくなったかな?と思うのだが、手持ちの礼装用の帯揚げはどれも薄いベージュやピンクばかりで選ぶ余地がなかった。
もう少し白っぽい帯揚げのほうが、この組み合わせには合うんじゃないだろうか?
今年は礼装の小物の組み合わせの研究が必要だな。
月末にまた茶会のお手伝いがあるので、その時の小物の組み合わせを早いうちに考えておかなくては。

by Medalog | 2019-01-09 18:53 | 茶道 | Comments(0)

衿のあわせ具合

d0048332_11014053.jpg 茶道のお稽古。

 前回に続き黒地の小紋。
 お稽古の時にやわらかものを着たい気分が続いているのだが、選択肢が少ないのと黒地は汚れが目立ちづらいので連続で着てしまった。

 お気に入りだったグレー無地の紬に最近少し飽きているように、この小紋もこればかり着ると飽きてしまうのが怖いから気をつけなくては!

 帯は真綿入りの名古屋帯。
 薄く緑が入った銀糸のアラベスク文様?でクリスマスっぽいのでこの時期に締めてみた。
 帯揚げが赤とボルドーの染め分けで、クリスマスらしく赤い部分を出すつもりだったのに着付け終わってみたらきれいにボルドーだけが見えている。珍しく形はきれいに出来たのでやり直しはせず、クリスマスコーデじゃない感じに…。いつも詰めが甘いのです。

今回ふと思いついて、衿の合わせをゆったりめにしてみた。
私はいつもは衿をきっちり合わせてしまうのが好みというよりは癖で、うしろの衣紋の開けかたも少なめになってしまうし、首の横あたりは衿が皮膚に食い込み気味の時も…。
おかげで首周りがきつく感じたりきものの衿が汚れやすいのだが、なんだかそうしないと落ち着かなくて止められなかったのだ。

ところが、最近着た2枚の付け下げがどちらも色が薄く、一度着ただけで衿汚れが付いてしまったのにショックをうけた。
シーズンオフには洗いに出すとはいえ、これでは必ず衿のシミ抜きがセットになってしまう。
でも自分でお手入れするのはちょっと怖いし…(以前祇園の悉皆屋さんで習ってブラシまで買ったのに、ベンジンのシミがついたらと思うと怖くて手が出せない)

で、いま出来ることとして衿合わせをゆったりにしてみたらどうかと思い立ったのだ。

今回は着物の衿を開けすぎたのか半衿が出過ぎているが、もう少し襦袢と着物の衿を調整すればいいバランスになりそう。
衿が広めに開いていると動きやすいし、この写真を見て気がついたのは、衿をキツめに合わせている時よりも少し痩せて見える !?
衿のV字が鋭角になると縦のラインができるし、胸部分の着物の布面積が減るからスッキリして見える感じ。

下品に見えない程度にゆったりな衿合わせ、しばらく研究してみよう!

by Medalog | 2018-12-13 12:09 | きもの | Comments(2)

お運びのときの着物

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先日、茶会でお運びをした時の着物。
帰宅後の撮影なので大分くたびれた感じになっている。

刺繍の無紋の付け下げに、白地に銀糸の菊菱文様袋帯。

できれば華やかなものを着て欲しいとの先生からのリクエストで、私の手持ちだとピンクの色無地かこの刺繍付け下げの2択になってしまうので、先生に写真をお見せしてこちらを選んでいただいた。

d0048332_18554998.jpg白地に銀糸の帯は、買うつもりもなかったのにふらっと買ってしまったもの。
先日「お茶会用に」と買った名古屋帯(右写真)も菱形文様だったので、同じ柄を買ってどうするんだと自問自答したのにやっぱり買ってしまった。本能的に好きな柄なんだと思う。



白地に銀糸は色味がないのでどんな着物にも合うと思って買ったのだが、今回着た付け下げは地色も刺繍も薄い色なので全体的にぼんやりとした仕上がりになってしまった。
はじめは帯締めもピンクとグレーの暈しにしていたのだが、いざ合わせてみたらあまりにもぼんやりなので慌てて茶と金のものに変更。
帯揚げももっと濃い色の方がよかったかもしれない。
というか、もっと濃い色の着物に合わせた方がいい帯なのかも…

当日は、同期のお若い人たちの着物姿は明るく華やかに、先輩方は色目はシックなものが多かったがそれぞれに個性的で特に帯に存在感をもたせている方が多かった印象。
私は色こそ明るめだけれど、印象は間違いなく一番地味…
茶道の着物というと抑えめに装うイメージだったが、このような「華やかに」というリクエストもあるのだと勉強になった。



むかし普段着物派の人のエッセイを読んだときに、茶会に向かう人たちに対して「似たような格好をした女たちがぞろぞろと歩いている」というような、揶揄ともとれる表現をしていた。
茶道の着物は没個性で、それを着る女性たちは自立心がなく群れたがるというようなニュアンスで、当時茶道のこともやわらかもののことも知らなかった私にもなんとなくそのイメージが刷り込まれていた。

だが実際は、茶会の内容やその日の立場によって着るべき着物が違うことがわかってきたし、同じ立場の人でもその着物姿はそれぞれ実に個性的でみなさんご自分に似合う着物をよくご存知なことには感心してしまう。
私もいずれは自分らしくその場にぴったりとふさわしい着物姿になれるだろうか?
まだまだ入門したばかりの身としては、着物よりもお点前の上達を考えなきゃいけないのだけどね。



覚書き。
お運びのときは少し短めに着つけるようにアドバイスいただいていたのに、腰紐が緩かったのかだんだん着丈が長くなり後半は立ち上がるときに裾を踏むようになってしまった。
次回は最初から短めに、腰紐はしっかり締めること!

by Medalog | 2018-12-07 19:24 | 茶道 | Comments(4)

自作の作り帯をほどく

ちょうど1年前の、まだ五十肩が治りきらないころ。
短い名古屋帯を、縫い付ける作り帯に 自作してみた。

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だいやすさんで仕立ててもらった作り帯を参考にしたのであっという間に仕立て上がり、手が背中に回らなくても着付けができるので去年の秋にはとても重宝した。

菊の季節が終わり出番がなくなる頃から肩が動くようになり、季節は巡ってまた1年後の菊の季節がやってきた。「今年も重宝するだろうな」と期待しながらこの帯を引っ張り出して着付けてみたら、なんだか具合が良くない。
着付けが簡単なのは去年と同じだが、何がいけないのかお太鼓のたれが不自然に跳ね上がってしまい、あちこち縫い付けているために融通が効かず直したくても直せないのだ。

行き先が茶道教室だったのでコートで隠して出掛けてしまったが、帰宅後に「また不自然なお太鼓になったら困るなあ」と悩んだ結果、ほどいて元の形に戻してしまった。

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糸切りばさみを手に持ってから糸を切ってこの状態に畳みなおすまで、5分も掛からなかった。生地が丈夫なのと縮緬で表面が凸凹しているおかげで針穴はほとんど目立たない。
また次回から普通の名古屋帯として使うことにしよう。

それにしても、だいやすで仕立てた作り帯はしっかりと綺麗に着付けられるのに自作のものがうまく着付けできない(時があった)のは残念。
だいやす仕立てを真似したと言っても、帯が重なると分厚くて硬いために全く同じように真似することができなかったのがいけないのかも。やはりプロには敵わないのかな。

by Medalog | 2018-11-22 14:23 | きもの | Comments(2)

初の、炉開き

茶道教室での炉開き。

事前にお聞きしていたのは先生が善哉をふるまってくださるということで、その後に生徒たちがいつも通りのお稽古をするのか、最後まで先生が接待してくださるのかまではわからない。
もちろん先生に伺えば教えてくださるのだろうが、お招き頂く立場で一から十まであれこれ質問するのも気が引けて。

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当日の着物は、先生は「小紋でいい」とおっしゃったのだが私の小紋はこんな感じ。

新人だしこの小紋でも問題ないのだろうが、私の年齢で炉開きというお祝いの席に着るにはちょっとカジュアルな気がして、この小紋は着ないことに。


そのほかの手持ちのやわらかものは色無地か無紋の付け下げ2枚しか候補がないので、それらの写真を先生に見ていただき蔦の柄の付け下げを着ることに決めた。

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義母の箪笥にあった白地の付け下げに、シミを隠すために全体に薄茶色を掛けたもの。

模様である蔦の葉の白い部分にも均一に色を掛けた(そこも汚れていたので)ため、全体的にメリハリのない色使いになってしまった。
もともとメリハリを少なくデザインされたものと違って、あとから色を掛けてメリハリが消えたものは全体のバランスも狂ってしまうように思える。

なのでこの色使いが略礼装の着物としてどのように見えるのかが気になっていたが、先生や先輩方に見ていただいて茶席の着物としては問題なさそうだったので、いずれ縫い紋を入れて茶席でたくさん着る機会を作ろうと思う。




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手持ちの袋帯はこの無紋の付け下げには格や色味が合わない感じだったので、織りの名古屋帯を新しく手に入れた。

茶道の着物や帯はまだよくわからないので、先日茶道を嗜むお友達と京都でランチした時に呉服店に付き合ってもらって帯を選ぶことができて一安心。

本当は茶道用の織りの名古屋帯は、茶かグレーの地色に小さめの有職文様が並ぶような色柄が目立たないもののほうが周りの印象に残らず着回ししやすそうだと思っていたが、メリハリのない付け下げに合わせるには多少のメリハリと抜け感がある帯にしたくてこの色柄を選んでみた。




いよいよ当日。
久しぶりのやわらかものの着付けに苦労したが、なんとか時間までに着付けをして先生のお宅へ。
門から玄関までの石段に水が打たれ、玄関を入ると色紙や飾り物も先月の侘びた雰囲気とは変わって炉開きのおめでたさが表現されており身が引き締まる。

普段顔をあわせる機会が少ないベテランの先輩方もご一緒なのでさらに緊張するが、先輩方が新人たちを交互に挟むような席順にしてくださり、色々と教えていただいた。

先生お手作りの善哉をいただき、初めて先生の濃茶点前を通しで拝見する。
その後は続きお薄で先輩方が薄茶を点ててくださり、最後に先生お手作りの懐石をいただいた。
緊張と舞い上がってしまったのとで細かく覚えていないのが残念だが、入門半年ほどの新米にまでこのようなおもてなしをしていただき、ただただありがたいと感激して1日が終わった。

結局自分でお点前をしたり水屋に入ることはなかったので、色の薄い着物でも汚すことはなくてホッとした。
先輩方の着物は紋付の訪問着、付け下げ、色無地にシックな小紋と様々で、私がこの記事の一番上の黒い飛び柄小紋を着ていっても失礼ではなかったようだ。
今年は茶道を始めて1年目なので手持ちの着物を先生に確認しながら一通り着てみようと思っているので、シーズン終わりに洗いに出す着物の数がすごく多くなりそう…

by Medalog | 2018-11-05 12:40 | 茶道 | Comments(6)

心変わりは突然に

この10年近く、手放すかどうか悩み続けた帯が3本ある。
義母の形見と、知り合いから「要らなければ捨ててね」と言われていただいたもので、どれも半世紀ほど前のものだろうか。
3本ともすぐ処分するほど酷い状態ではないがまあまあ傷んでいてまあまあ色柄が古く、使おうと思いつつもどうしても手が伸びない。

その中の1本、義母の形見の黒地の九寸帯は、私が他に黒地のポイント柄を持っていないこともあって数回は使ってみた。
黒地はコーディネイトしやすいのでどの着物にもまあまあ合うが、微妙に寸法が小さく前帯の柄が出ないのと、やはり微妙に色柄が古いので着ていても嬉しくない。なのに捨てられず、年に1度は体に巻いてみてそのまま着るときもあれば止めるときもある。そんな感じでずるずると時が経っていた。



ところが今日、急に3本とも手放す気になったのである。
原因は、通販で黒地のポイント柄の九寸帯を見つけて購入したこと。
茶道の稽古や大寄せの茶会に使えそうな七宝柄の唐織九寸で、格安なので品質もそれなりだが、やはり新しくて好みの柄だとテンションが上がる。それに比べて上記の3本の古い帯でテンションが上がったことは一度もなく「ああこれで3本ともお役御免だな、処分する時が来たな」と心がストンと落ち着いたのだ。

ただ残念なことに実は購入した帯が不良品で、すぐに返品することになってしまった。
そうなると黒地のポイント柄は義母の形見のものだけになってしまう。
「仕方ない、また別の帯を見つけるまでは捨てずにおくか」と一瞬思ったが、不良品とはいえ新品で好みの柄の帯を見てしまった今、古い帯を見てもまったく心が動かない。
自分の心が変わってしまったのだ。

この機を逃さず、3本とも処分することにしてタンスから出してしまった。
それでも義母の形見の黒地帯だけは、サブバッグや数奇屋袋にリメイクできないかと広げてあれこれ見積もってみたのだが、色柄が好みではないので出来上がったバッグを想像してもなんだか嬉しくない。
お稽古用にサブバッグが欲しいのは確かだが、作るにしても買うにしても自分が持っていて嬉しいものがいいので、もうリメイクも諦めてキッパリと処分に回してしまった。



それにしても通販で買った帯が新品なのに不良品だったのは残念だった。
やっぱり帯も着物もできるだけ現物を見て買うのが一番。
横着しないで呉服店を覗きに行きましょう。

by Medalog | 2018-10-05 17:36 | きもの | Comments(6)

この夏、最後の麻着物

3週間近く前の話だが、滋賀の佐川美術館に出かけてきた。
琵琶湖畔にある佐川美術館は、お友達のブログで知って建物自体がとても美しいのでいつか行きたいと思っていたが、大阪からだと京都を超えて滋賀の美術館に行くのはちょっと遠い気がして、今まで行ったことがなかった。
今回は田中一村展にお誘い頂き、ようやく行く機会に恵まれた。

田中一村は、恥ずかしながら今回初めて知ったのだが、とてつもない才能の持ち主だった。
幼少期の南画からすでに素晴らしく、その後成人して画壇に評価されず画風を変えていくのだがその時々のどれもが、美しく、力強く、品がある。
この展示を見ることができてよかった!
なにかグッズが欲しかったが、自宅にマッチしそうなものがなくて残念。

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8月末だったので、この夏最後の麻着物に、帯は芙蓉柄の九寸。

この夏は茶道教室で何度も夏着物を着たので、この日の着付けは楽勝だろうと思ってのんびり着付けを始めたら、そうはいかなかった。

麻の襦袢に伸縮包帯を安全ピンで留めて、コーリンベルトの代わりのようにしているのだが、その包帯を蝶結びにした結び目が妙に痛くて苦しくて、帯まで締めたのに全部解いてやり直しになってしまった。
伊達締めのように、前で一絡げしてから端を左右逆側に挟み込むやり方のほうが簡単で痛くなかったので、今度からはそうしよう。

そして肌着。
クレープ地のフレンチスリーブの肌着を新しく購入して着てみたのだが、家を出てから気が付いたのが肌着の長さ。
お尻がほぼ隠れるぐらいの長さがあったため、お太鼓のタレの下に肌着のラインがくっきり出ているのを、家を出てから気が付いた!今までも洋服用の肌着を愛用していたが、どれもたまたま丈が短いものだったので、肌着のラインなど気にしたこともなかったのだ。
自宅の照明では気付かない着物の透け具合に、太陽光や強い照明の下で初めて気付くととても焦る。家に戻る時間も駅のトイレで直す時間もなく、暑いのにショールを羽織ってお尻のあたりをごまかしながら目的地まで向かい、ランチをするホテルのトイレでようやく直せて一安心。
これからの季節は着物が透ける心配はないが、色無地などやわらかものを着る時にもこういうことは気を付けないといけないな。



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最近読んだ本、2冊。
どちらも茶道を学ぶ方々には「今更」だろうか?
「日日是好日」は、先日佐川美術館で会ったお友達に教えてもらってすぐに購入。
筆者の25年に及ぶ茶道経験が鮮やかに描かれていて、一気に読んでしまった。

筆者が感性豊かに感じ取る、お点前のこと、お道具、茶花や軸のこと、稽古場の外の自然のこと…。
私もいつか、同じように感じたり気付いたりできたらいいな、と思う。
今はまだ先生宅の稽古場では「お点前の順番を間違えないように」と緊張しているし、後半は足が痛くて集中力を欠いているので、とにかく余裕がない。
まあ、たった1年で何かを悟ろうと言うほうが図々しいのだろうが。

「日日是好日」は、映画が来月から公開になる。
主人公に茶道を教える先生は、樹木希林さんが演じている。
私は樹木さんが表現する茶道の世界を見ることがとても楽しみだ。きっと豊かで素敵な世界になっているだろうと期待している。

樹木さんは、完成作を見てから旅立たれたのかな…

by Medalog | 2018-09-18 16:02 | きもの | Comments(6)

8月

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茶道のお稽古。
黒地に松葉模様の紗のきものに、いただき物の芙蓉柄の麻帯。

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いつも地味な紬や綿・麻を着ている私にしてはかなり綺麗な感じの組み合わせで、お稽古場でも皆さんに褒めていただいた。
決して褒められたくてきものを着ていくわけではないのだが、褒められればやっぱり嬉しい。

紗のきものはとても軽くて動きやすいのだが、お稽古着にするにはちょっともったいないかな。
今月後半にとある講演会に参加するのに着物で参加するならこの紗しか選択肢がなく、このきもので大丈夫かを先生に伺うために稽古に着て行ったので、今後はお稽古にはあまり着ないようにしたい。

ただ、7月に2回着た近江上布の裾部分の縫い目が少し引っ張られているようなので、これもお稽古に着続けるのはちょっと不安だ。
夏のお稽古に着物を着たいなら、いっそのことセオαなどの化繊の生地で居敷あてをつけたものを一枚手にいれたほうが楽でいいのかもしれないな〜。

by Medalog | 2018-08-10 16:17 | きもの | Comments(2)

12層?

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茶道教室。
小千谷縮に、ヒマワリ柄の帯。
私が通う教室の方々は着物は茶道に関わる時しか着ないので普段着物は持っていないという方が多く、この帯は珍しがられたり褒められたり。
袷着物の時は地味なものしか着ない私なので、余計にインパクトが強かったのかも。



この季節、帰宅してクーラーの効いた部屋で帯、着物、長襦袢と全て脱ぎ落とした時の爽快感は最高だ。
振り向いて衣装敷の上に積み重なった布の山を見ると、改めて「この暑いのにこんなにたくさんの布を体に巻きつけて歩いてたんだな」と感心してしまう。

脱いだ着物や帯をハンガーにかけながら、体の中で一番たくさん布が巻かれている部分は何層になるかしら、と考える。
場所としては帯の下線あたりかな。
内側から数えると、下着、肌襦袢とステテコ、長襦袢、着物はおはしょりがあるから3層、帯板、帯は八寸なので二つ折りの前帯が2周で4層。
合計でなんと、12層も!

全てがきっちり重なってはいないかもしれないが、少なくとも10層ぐらいにはなっていそう。
帯芯入りの九寸帯や袋帯ならもっとすごいことに…
さらに腰紐も二重に巻かれている。私は年がら年中モスリンの腰紐だけれど、もしかしたら夏は麻の腰紐にしたら多少でも涼しいのかな?



でもこの日の着物や襦袢は麻で帯板はヘチマなので、布は重なっているが意外と空気がこもらず、汗も外へ逃げていく。洋服で日差し避けや冷房よけのためにカーディガンを重ね着したときよりも快適かもしれない。
麻着物の洗濯も、布の量が多いので扱いが面倒に思えていたが最近は慣れてきた。
昔よりも夏に着物を着るのが楽しい…と思うけど、それ以上に異常な暑さなのでそもそも外に出かけるのが億劫になっている。
8月前半までに京都の美術館に行きたいので、少しでも涼しい日を狙おうと天気予報とにらめっこしている日々だ。でも京都は大阪よりも暑いので二の足を踏みまくり。
果たして行けるか、夏の京都!

by Medalog | 2018-07-27 17:36 | きもの | Comments(4)