心変わりは突然に

この10年近く、手放すかどうか悩み続けた帯が3本ある。
義母の形見と、知り合いから「要らなければ捨ててね」と言われていただいたもので、どれも半世紀ほど前のものだろうか。
3本ともすぐ処分するほど酷い状態ではないがまあまあ傷んでいてまあまあ色柄が古く、使おうと思いつつもどうしても手が伸びない。

その中の1本、義母の形見の黒地の九寸帯は、私が他に黒地のポイント柄を持っていないこともあって数回は使ってみた。
黒地はコーディネイトしやすいのでどの着物にもまあまあ合うが、微妙に寸法が小さく前帯の柄が出ないのと、やはり微妙に色柄が古いので着ていても嬉しくない。なのに捨てられず、年に1度は体に巻いてみてそのまま着るときもあれば止めるときもある。そんな感じでずるずると時が経っていた。



ところが今日、急に3本とも手放す気になったのである。
原因は、通販で黒地のポイント柄の九寸帯を見つけて購入したこと。
茶道の稽古や大寄せの茶会に使えそうな七宝柄の唐織九寸で、格安なので品質もそれなりだが、やはり新しくて好みの柄だとテンションが上がる。それに比べて上記の3本の古い帯でテンションが上がったことは一度もなく「ああこれで3本ともお役御免だな、処分する時が来たな」と心がストンと落ち着いたのだ。

ただ残念なことに実は購入した帯が不良品で、すぐに返品することになってしまった。
そうなると黒地のポイント柄は義母の形見のものだけになってしまう。
「仕方ない、また別の帯を見つけるまでは捨てずにおくか」と一瞬思ったが、不良品とはいえ新品で好みの柄の帯を見てしまった今、古い帯を見てもまったく心が動かない。
自分の心が変わってしまったのだ。

この機を逃さず、3本とも処分することにしてタンスから出してしまった。
それでも義母の形見の黒地帯だけは、サブバッグや数奇屋袋にリメイクできないかと広げてあれこれ見積もってみたのだが、色柄が好みではないので出来上がったバッグを想像してもなんだか嬉しくない。
お稽古用にサブバッグが欲しいのは確かだが、作るにしても買うにしても自分が持っていて嬉しいものがいいので、もうリメイクも諦めてキッパリと処分に回してしまった。



それにしても通販で買った帯が新品なのに不良品だったのは残念だった。
やっぱり帯も着物もできるだけ現物を見て買うのが一番。
横着しないで呉服店を覗きに行きましょう。

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by Medalog | 2018-10-05 17:36 | きもの | Comments(6)

この夏、最後の麻着物

3週間近く前の話だが、滋賀の佐川美術館に出かけてきた。
琵琶湖畔にある佐川美術館は、お友達のブログで知って建物自体がとても美しいのでいつか行きたいと思っていたが、大阪からだと京都を超えて滋賀の美術館に行くのはちょっと遠い気がして、今まで行ったことがなかった。
今回は田中一村展にお誘い頂き、ようやく行く機会に恵まれた。

田中一村は、恥ずかしながら今回初めて知ったのだが、とてつもない才能の持ち主だった。
幼少期の南画からすでに素晴らしく、その後成人して画壇に評価されず画風を変えていくのだがその時々のどれもが、美しく、力強く、品がある。
この展示を見ることができてよかった!
なにかグッズが欲しかったが、自宅にマッチしそうなものがなくて残念。

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8月末だったので、この夏最後の麻着物に、帯は芙蓉柄の九寸。

この夏は茶道教室で何度も夏着物を着たので、この日の着付けは楽勝だろうと思ってのんびり着付けを始めたら、そうはいかなかった。

麻の襦袢に伸縮包帯を安全ピンで留めて、コーリンベルトの代わりのようにしているのだが、その包帯を蝶結びにした結び目が妙に痛くて苦しくて、帯まで締めたのに全部解いてやり直しになってしまった。
伊達締めのように、前で一絡げしてから端を左右逆側に挟み込むやり方のほうが簡単で痛くなかったので、今度からはそうしよう。

そして肌着。
クレープ地のフレンチスリーブの肌着を新しく購入して着てみたのだが、家を出てから気が付いたのが肌着の長さ。
お尻がほぼ隠れるぐらいの長さがあったため、お太鼓のタレの下に肌着のラインがくっきり出ているのを、家を出てから気が付いた!今までも洋服用の肌着を愛用していたが、どれもたまたま丈が短いものだったので、肌着のラインなど気にしたこともなかったのだ。
自宅の照明では気付かない着物の透け具合に、太陽光や強い照明の下で初めて気付くととても焦る。家に戻る時間も駅のトイレで直す時間もなく、暑いのにショールを羽織ってお尻のあたりをごまかしながら目的地まで向かい、ランチをするホテルのトイレでようやく直せて一安心。
これからの季節は着物が透ける心配はないが、色無地などやわらかものを着る時にもこういうことは気を付けないといけないな。



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最近読んだ本、2冊。
どちらも茶道を学ぶ方々には「今更」だろうか?
「日日是好日」は、先日佐川美術館で会ったお友達に教えてもらってすぐに購入。
筆者の25年に及ぶ茶道経験が鮮やかに描かれていて、一気に読んでしまった。

筆者が感性豊かに感じ取る、お点前のこと、お道具、茶花や軸のこと、稽古場の外の自然のこと…。
私もいつか、同じように感じたり気付いたりできたらいいな、と思う。
今はまだ先生宅の稽古場では「お点前の順番を間違えないように」と緊張しているし、後半は足が痛くて集中力を欠いているので、とにかく余裕がない。
まあ、たった1年で何かを悟ろうと言うほうが図々しいのだろうが。

「日日是好日」は、映画が来月から公開になる。
主人公に茶道を教える先生は、樹木希林さんが演じている。
私は樹木さんが表現する茶道の世界を見ることがとても楽しみだ。きっと豊かで素敵な世界になっているだろうと期待している。

樹木さんは、完成作を見てから旅立たれたのかな…

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by Medalog | 2018-09-18 16:02 | きもの | Comments(6)

8月

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茶道のお稽古。
黒地に松葉模様の紗のきものに、いただき物の芙蓉柄の麻帯。

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いつも地味な紬や綿・麻を着ている私にしてはかなり綺麗な感じの組み合わせで、お稽古場でも皆さんに褒めていただいた。
決して褒められたくてきものを着ていくわけではないのだが、褒められればやっぱり嬉しい。

紗のきものはとても軽くて動きやすいのだが、お稽古着にするにはちょっともったいないかな。
今月後半にとある講演会に参加するのに着物で参加するならこの紗しか選択肢がなく、このきもので大丈夫かを先生に伺うために稽古に着て行ったので、今後はお稽古にはあまり着ないようにしたい。

ただ、7月に2回着た近江上布の裾部分の縫い目が少し引っ張られているようなので、これもお稽古に着続けるのはちょっと不安だ。
夏のお稽古に着物を着たいなら、いっそのことセオαなどの化繊の生地で居敷あてをつけたものを一枚手にいれたほうが楽でいいのかもしれないな〜。

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by Medalog | 2018-08-10 16:17 | きもの | Comments(2)

12層?

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茶道教室。
小千谷縮に、ヒマワリ柄の帯。
私が通う教室の方々は着物は茶道に関わる時しか着ないので普段着物は持っていないという方が多く、この帯は珍しがられたり褒められたり。
袷着物の時は地味なものしか着ない私なので、余計にインパクトが強かったのかも。



この季節、帰宅してクーラーの効いた部屋で帯、着物、長襦袢と全て脱ぎ落とした時の爽快感は最高だ。
振り向いて衣装敷の上に積み重なった布の山を見ると、改めて「この暑いのにこんなにたくさんの布を体に巻きつけて歩いてたんだな」と感心してしまう。

脱いだ着物や帯をハンガーにかけながら、体の中で一番たくさん布が巻かれている部分は何層になるかしら、と考える。
場所としては帯の下線あたりかな。
内側から数えると、下着、肌襦袢とステテコ、長襦袢、着物はおはしょりがあるから3層、帯板、帯は八寸なので二つ折りの前帯が2周で4層。
合計でなんと、12層も!

全てがきっちり重なってはいないかもしれないが、少なくとも10層ぐらいにはなっていそう。
帯芯入りの九寸帯や袋帯ならもっとすごいことに…
さらに腰紐も二重に巻かれている。私は年がら年中モスリンの腰紐だけれど、もしかしたら夏は麻の腰紐にしたら多少でも涼しいのかな?



でもこの日の着物や襦袢は麻で帯板はヘチマなので、布は重なっているが意外と空気がこもらず、汗も外へ逃げていく。洋服で日差し避けや冷房よけのためにカーディガンを重ね着したときよりも快適かもしれない。
麻着物の洗濯も、布の量が多いので扱いが面倒に思えていたが最近は慣れてきた。
昔よりも夏に着物を着るのが楽しい…と思うけど、それ以上に異常な暑さなのでそもそも外に出かけるのが億劫になっている。
8月前半までに京都の美術館に行きたいので、少しでも涼しい日を狙おうと天気予報とにらめっこしている日々だ。でも京都は大阪よりも暑いので二の足を踏みまくり。
果たして行けるか、夏の京都!

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by Medalog | 2018-07-27 17:36 | きもの | Comments(4)
前回の記事 で、締めにくいポリの博多八寸帯を切って二部式に仕立て替えたことを書いた。
そこにも書いたが、もう一本締めにくいポリの八寸帯があるので、勢いに任せてそちらも二部式にしてしまった。
前回と同様に、手先はお太鼓に付けるのではなく、前帯の端が手先になるタイプである。

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前回の帯は全通の献上柄なので柄の出し方は気にしなくてよかったのだが、今回の帯は写真の通りポイント柄なので、前帯の柄の位置を調整しなくてはならない。
あれこれ試してみて自分なりにちょうどいい位置を見つけてこの帯を仕立てたので、そのときのメモを忘備録がわりにここにアップしておく。

<ご注意>
私は和裁は素人であり、これはあくまでも自分の覚書です。
大切な帯をカットするときは自己責任でお願いいたします!
適切な寸法は人によって違うと思うので、もしこれを参考になさる方がいらしたら、これを目安にご自分に合う寸法を探してくださいね。ちなみに私はウエストが少々太めです。
また、他にもこのような帯を作ってブログなどで公開している方がたくさんいらっしゃるので、ご自分に合った作り方を紹介なさっている方を探してみてくださいませ。



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①前回二部式に仕立てた博多八寸帯の前帯を体に巻いてみて、前中心にくる部分を測ったら手先から106cmだった。

②今回仕立てる帯は手先から200cmの所に前帯の柄があったので、106cmの位置になるように、そして切った場所が巻いたときに見えないように二箇所をカット。(手先から60cm、柄の中心から48cm。それぞれの+1cmは縫い代)

③カットした部分を縫いつなげると、柄の中心は手先から106cmになる。
 切り取って余った布は手先の反対側に縫いつなげる。
 腰紐を適当な長さにカットし、手先から50cmの下部分と、反対の端を斜めに整えた所に縫い付ける。



締めづらい二本の帯を二部式に仕立て直してみたら、他のどの帯よりも簡単に締められるようになって、タンスの肥やしだった帯がヘビロテ帯になってくれそうで嬉しい。
締めるのが簡単なので、この暑い時期に着付けをしても余計な汗をかかずにすむのも嬉しい。
前帯は縫い付けた腰紐で支えるので、腰紐さえしっかり締めて結べば帯自体は少々ゆったり巻いても安定しているのも、また嬉しい。私はどうしても前帯をぎゅうぎゅうに締めて巻かないと不安なタチなのだが、この二部式帯だとその不安から解放されるのだ。
さらに、前帯をいつもと反対の方向に巻くのも簡単だ。私は反時計回りに巻くのが苦手なので、これもかなり嬉しい。

手持ちの正絹の帯の中にも、いただき物で寸法が足りなかったり、自分で購入したのになぜか前帯の柄がうまく出せないものなど、微妙に使いづらい帯が何本か存在する。
正絹だと切ってしまうのは勇気がいるが、タンスの肥やしをいくつも養うほどタンスの容量に余裕がないので、これからも手持ちの帯は全て思い通りに締められるようになんらかの見直しをしていこうと思う。

ただ今はあまりにも暑いので、クーラーが要らない季節になったらね…(そして何年も過ぎていく)

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by Medalog | 2018-07-23 13:03 | きもの | Comments(2)
先日、久しぶりに締めたポリの博多献上帯。
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実は前週にも締めようとしたのだが、お太鼓の部分がぼわんと丸く膨らんでしまって全然形が作れず、諦めて他の帯に変更したのだった。

私が持っているポリの夏帯にはもう一本同じ状態になってしまう八寸がある。
どちらの帯もとても軽いし、ポリだから汗を気にしなくて済むのでこの時期にどんどん使いたいのに、このままでは出番がない。
そこで思い切って博多献上帯を切って二部式にしてしまった。
実は、上の写真はすでに二部式にした状態。



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過去に作ったものは、左写真の青い帯のように、たれに手先を縫い付けてある。
(この帯はちょっと手先が長すぎますね)
でもこの方法だと、たれの左右のバランスが異なるので私はお太鼓が作りづらく感じていた。
最初からお太鼓の形に整えて、手先も通してクリップで止めてから背負えば大丈夫なのだが…

そこで今回は、手先が前帯に付いている方法にした(右写真)。
八寸帯のたれの折り返しの部分でスパッと二つに切り分けて、切った部分はミシンでガーッとほつれ止め。ポリだから気楽だ。

この方法で仕立てる時はお太鼓部分は何も手を加えない人も多いと思うが、この帯は張りがありすぎてお太鼓の下線が決まりにくいため、お太鼓の下の部分を折って糸で軽く縫い付けてしまった(赤線部分)。
経験上、こういう細工をすればするほどお太鼓を作った時に不自然になりやすいとは思うが、今回は使いやすさを優先した。
またこの帯はたれが少し長いので、お太鼓の上部を折り返して短くした。

前帯部分には腰紐を半分に切ったものを縫い付けた。
片方はたれから切り離した部分を斜めに整えたところに、もう片方は手先から 44cm 50cm (7/22訂正)ぐらいのところに。この長さは手先をたれからどれぐらい出すかの好みによって変わると思う。私は手先を少し多めに出すのが好きなのでこの位置にしてみた。

帯の締め方は簡単。
前帯は斜めのほうの端を後ろにして2回巻きつけ、紐を前で締めて前帯に隠す。
普通の帯を締める時と同じように手先が40cmほど余っているのでクリップで前帯に仮止め。
お太鼓の上部に帯枕をかけて背負い、帯枕の紐を締める。
ここから先は普通の帯を締めるのと同じ状態なので、私の場合は、お太鼓の下線に仮紐を通して前で締める。
手先のクリップを外してお太鼓に通して、帯締めを締め、帯揚げを整えれば終了。
もちろん普通の帯の締め方と同じく個人のやりやすい方法で締めればいいと思う。



手先がたれに付いているものに比べて、手先が前帯に付いている方がいいと思うのは、安定感だ。
前者は手先がただのお飾りで役目を果たしていないが、後者は普通の帯と同じように手先がお太鼓を支えるのでお太鼓が安定するし、お太鼓の形がより自然になると思う。

ただ二部式帯の共通点として、帯枕を乗せる土台がないのが弱点。
私は腰に補正パッドをつけるのでそれが土台になるが、人によっては前帯を巻く時に腰にハンドタオルを入れたり、留金具を使ったりしているらしい。何かしらの対策は必要だと思う。

またこの作り方だと、ポイント柄の帯を二部式にする時には通用しない。
構造は同じでも、前帯のポイント柄をちょうどいい位置に出すためには、柄の位置を手先に近い場所にずらす必要がある(今回の方法だと柄は一巻き目になってしまう)。ハサミを最低二箇所に入れることになると思う。
ただ、柄の位置を決めて二部式に作ってしまえば、前帯とお太鼓が独立しているので前帯を少し回してポイント柄の位置を調整するのも簡単!むしろ、柄が出しづらくて困っているポイント柄の帯こそ二部式に向いていると思う。

作り方はとても簡単です。
私の雑なブログではよくわからないという方、もっと丁寧な解説をしているブログなどがたくさんありますのでぜひ検索なさって、使いづらくて二軍落ちしていた帯を一軍に呼び戻してみてはいかがでしょうか?

次の記事 に、ポイント柄の帯を今回と同じ二部式帯に仕立て直したことを書きました(7/23追記)

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by Medalog | 2018-07-18 11:01 | きもの | Comments(0)

木綿 × 木綿

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茶道教室。
片貝木綿に、今昔西村さんの花七宝柄の木綿帯。
着物も帯も温かみのある質感・色柄なので、もう少し早い時期に着た方が似合ったのかもしれない。
木綿でももっと薄手だったりつるっとした感触のものなら単衣の時期に最適なのだろうが…。

この日は雨模様で涼しかったが炉前に座っているとじわっと汗ばんでしまった。
次のお稽古は6月なので、もう綿麻着物と麻襦袢にしよう!
お稽古は結構汗をかくので、もしかしたら6月後半は綿麻でも暑かったりして…



d0048332_09335574.jpg木綿の着物で正座をすると膝がボコッと出てしまいそうな気がして、今まで茶道のお稽古には着なかったのだが、今回試してみたらこの片貝木綿は思ったよりは膝が膨らまなかった。

ただ座り皺のほうが結構目立ってしまっている。

膝裏はともかく、上前の膝下部分にこれだけ皺が寄るのは正座が下手な証拠のようで恥ずかしい。
木綿や麻のときは水スプレーを持ち歩いて、上前の皺だけでも取るようにしたほうがよさそうだ。

ただ今までは正絹で同じようなお稽古をしてきたが、紬でもやわらかものでも上前がこれだけ皺になることはなかった。
今更だけれどシルクって美しくてしなやかで強い、すごい素材なんですね。

この着物はほこっとした質感の木綿で滑りが悪いので、裾さばきに少し難があるのと、正絹のように袖がストンと下に落ちてくれずに帯や体にまとわりついてしまって動作の邪魔になることも多々あった。
木綿をお稽古着にするなら、できるだけ表面の毛羽立ちがない、滑らかな質感のものを選んだほうがいいようだ。



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帯は古代裂を扱う今昔西村のもので、帯裏と帯芯はもちろん新しいが帯地にしている木綿は全体的に掠れていて、場所によっては白っぽくなっているところも。
そしてこの帯は微妙に短めで、着付けの時につい強く引っ張ってしまうことがあり、帯地に負担をかけていないかいつも心配しながら着付けをしている。

ただ、私が持っている帯の中では最も茶室に馴染む帯のひとつだと思う。
木綿で古代裂なので着ていける茶席は限られるかもしれないが、それでも今後使う機会が増えそうなので、今のうちに二部式にでも仕立て直したほうが長く着られるかな。
自分でやってしまうか、弱っている生地だけにプロに頼むべきか、悩んでいるところだ。

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by Medalog | 2018-05-24 11:42 | きもの | Comments(2)

茶道のお稽古 初日

昨秋から半年間初心者向けの茶道教室に通い、そちらでご縁があった先生に春から入門させていただいた。
その最初のお稽古。

私は習い事自体が初めてなので、先生のご自宅での立ち居振る舞いや作法などすべてが緊張した〜!
実際はわからないことは先生が快く教えてくださるし常識的に振舞っていれば特にお叱りを受けることもないのだが、このような緊張感は普段の生活で忘れかけていたのでお稽古で背筋が伸びる気持ちになれるのはありがたいことだと思う。

お点前は茶道教室で習った炉の薄茶点前の他に新しいことも増え、また水屋の使い方や道具の扱い方は一から覚えなければならないので、始終アワアワしているうちに終わってしまった…
でもとにかく楽しい。お茶もお菓子も美味しい。
また次のお稽古が楽しみだ。



一つ困ったのは、ひざが痛いこと!

足の甲のゴリゴリという痛みや、脚の痺れは、辛いけれどなんとか耐えられる。
一番辛かったのはひざの痛みだ。
半年間の茶道教室ではひざが痛くなることはなかったのに、この日は今までよりお稽古の時間が長かったせいか初めて痛くなってしまった。
足の甲の痛みはお稽古が終わって立ち上がればすぐになくなるのにひざはずっと痛いままで、帰り道でも駅の階段を一段下りるたびにひざに衝撃が走る。(上りより下りの方がキツイですね)
寄るつもりのなかった喫茶店で30分ほど休んで、なんとか自宅まで辿り着く元気を絞り出したぐらい辛かった。

これって、だんだん慣れてくれるのかしら。
それともどんどん負担が重なってひざが悪くなるようなら、お稽古が続けられるか心配になる。
グルコサミンとかコンドロイチンに頼った方がいいのだろうか…

また翌日には太ももが筋肉痛になってしまい、自分の生活の中で畳や床に座る機会が全くないので脚がいろいろ辛くなるのかと思う。
うちには畳の部屋がないが、リビングにラグを敷いてあるのでその上で座る時間を増やしてみよう。



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十日町紬に、カトレア柄の九寸帯。

入門して初のお稽古なのでお稽古着の範疇で改まった気持ちを表したいと思ったが、ピンとくるものがなかった。
着物のほうは無地の紬でいいとして、帯は手持ちが八寸ばかりで九寸もカジュアルな印象のものしか持っていないことに今更気づいた。
できるだけカジュアルではないものという消去法で、写真のカトレア帯を久しぶりに出してみた。
なんだか秋の色合いなので、帯揚げを水色、帯締めを緑にしてみたけれどちょっと苦しいコーディネイトかな。



静かなお稽古場で初めて気づいたのだが、この帯は結構絹鳴りがする。
朝食は食べたのにお腹が鳴ってる?と思ったら、胴回りでこの帯が音を立てていたのでびっくりした。
特にお稽古の最後のほうは疲れたせいか息遣いが少し大きくなったようで、息をするたびにギューギューとなるので恥ずかしい。

先生に「絹鳴りがするような帯はお茶席にはふさわしくないですよね」とお聞きしたら「お稽古ではなんでもいいけれど、正式な茶会では博多織などは避けたほうがいいですね。絹鳴りもそうですが格としても博多八寸帯や大島紬は着ないでしょう?でも高級な袋帯でも鳴るものはたくさんあるしそこまで気にしなくてもいいですよ」というお答え。

茶席もそうだが、観劇や音楽鑑賞でも絹鳴りは気をつけたほうがいいのだろうな。
そういえば「細雪」でも音楽鑑賞に行くのに絹鳴りのする帯を締めてしまって姉妹で慌てる微笑ましいシーンがあった。小さなサロンでの音楽会なら、絹鳴りは確かに気になりそう。
普段のお出かけだと賑やかな場所ばかりで絹鳴りにはなかなか気づけないので、静かなお稽古場にいろいろな帯を締めて行って絹鳴りする帯かどうかをこっそり確認するのはいいかもしれない。
…あ、確認するほどたくさんの帯は持ってないか。

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by Medalog | 2018-04-19 12:35 | 茶道 | Comments(2)

木綿の春色帯

先日足を採寸してもらって購入した足袋で、中之島 香雪美術館へ出かけた。

綿70%合繊30%の伸びる足袋は、一度洗って水を通したら少し縮んで足ピッタリの大きさになったので、歩く間に痛くならないかと心配しながら出かけた。
中之島 香雪美術館は京阪電車の渡辺橋駅直結なのとあまり広さもないので、以前足の爪が紫になった京都の美術館の時よりは少ない歩数だったが、足が痛くなる気配はなくいくらでも歩ける感じだった。
むしろ合繊でやわらかいだけの足袋よりも、多少ホールド感がある方が歩いていて疲れないかも。
見た目はキャラコ製のようにしっかりすっきりしているし、履き心地もいいし、町歩きには十分に良さそうでよかった。

ただ帰宅後に足袋を履いたまましばらく正座していたら、足の親指と人差し指の間に足袋が食い込んでちょっと痛い。
あれ?試着時には全然痛くなかったのになんでだろう?
でも、普段23.5〜24cmの靴を履く私がこの足袋は24.5cmを選んだので、少々指の間に食い込んだとしてもこれ以上大きい25cmの足袋はさすがに買う気がしない。
4月からの茶道のお稽古にも履いていこうと思っていたけれど、迷いが出てきた〜。



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着物は、この半年間お稽古で着倒した感のあるグレー紬。
春らしくないので帯のテイストと少し合わないし、たまにはお稽古と違う着物を着たかったのだが、半衿のついた襦袢がこの着物に合う裄のものしかなかったので仕方なく…

帯は、少し前に買ったのだが五十肩などで締める機会がなかった、木綿の春色の名古屋帯。
いつも地味な着物と帯ばかりの私が「これからは明るい色のものを買う!」と決意して買った、私にしては綺麗な色合いのものだ。
確か購入時にはすでに五十肩で二部式帯や作り帯しか使えず、その後は軽くて滑りの良い八寸帯、普通の名古屋帯と進んで今年の年明けには袋帯もなんとか締められるまでに回復。
図柄は抽象柄なので色合いで春の帯と決めたこの帯を、ようやく今回使うことができて嬉しかった。



が、落とし穴があった!

前帯の柄が片面のみで反対側は辛子色の無地だということを、購入時にはわかっていたのだろうがその後すっかり忘れていて、いざ締める段になって気付いた。
しかも柄のある方が、普段私が着付けをするときとは逆の、時計回りに巻いたときに出るようになっているのだ。

時計回りも反時計回りも手順は同じなので、五十肩になる前はどちらでも結べた。
でも今は五十肩の後遺症で右手が背中に回りづらく、時計回りだと思うように力が入れられない。
しかもこの帯は木綿で滑りが非常に悪く、体に巻いた帯を引き締めるのに他の帯以上に力が要る。
この日は前帯の柄が空白の部分が真ん中に来てしまったので少し横にずらしたかったのに、今の私では調整もできない。

締めながら「この帯は私には無理!自分でカットして二部式帯にしてやる!」と悪態をつく。
二部式にすれば巻く方向がどちらでも関係ないし、日によって黄色い花と赤い花の好きな方を簡単にメインに持ってこられる。
滑りが悪い素材で強く巻き付けられなくても、お太鼓が別に独立しているので前帯が緩んだり落ちてくる心配もない。



頭の中ではすっかり二部式にするつもりでいたのだが、帰宅して脱いだ帯を広げてみると、まだほとんど使っていないこの帯を切ってしまうのは少々かわいそうに思える。
そこで、発想を転換。
この帯を苦手な時計回りに巻いて着付けをしていたら、動かしづらい右腕が徐々に動くようになるんじゃないだろうか。

五十肩になってから帯を締めるのには本当に苦労したが、着物が着たい一心で動かない腕を無理やり動かして、それがリハビリになった部分は結構大きいと思うのだ。
現在動かしづらい「右腕を後ろに回して力を入れる」行為は、今までの反時計回りの帯結びにはあまりない動きだったわけで、この帯を時計回りに結ぶことで右腕・右肩が柔らかくなれば五十肩の後遺症はほぼ解消する。
そのチャンスをくれる帯だと思って、この春はこの春色帯を何度か締めてみようと決めた。

そのためにも半衿を付けないと。
バイアス半衿や三河芯を試したいがなかなか買いにいけないので、普通の半衿でできるだけすっきりなるように縫い付けてみよう。
半衿、面倒ですよねえ…

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by Medalog | 2018-03-27 14:30 | きもの | Comments(4)
少し前の記事、義母の帯をあれこれする3部作 その1/赤い八寸帯の八寸帯とともに見つけた、義母の八寸帯の反物。
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(モアレが出てしまい見苦しくてすみません)
ピンク色の鰹縞と言っていいのだろうか?
一緒に見つけた八寸帯は仕立て済だったのだが、このピンク帯は反物のまま。
しかしなぜか前帯にあたる部分は二つ折りにした後がある。まさか未仕立てのまま使用したわけではないだろうが…

自分で八寸帯に仕立てようと思いながら随分時間が経ってしまった。
両端の布の色がかなり違うし折り方や柄に変化のない平織りなので、両端を同じ色の糸で縫うのは難しいと思い、手芸店に反物を持ち込んで両端それぞれに合う糸を購入してきた。
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さて、いよいよ仕立てようかと反物を久しぶりに広げてみて気付いた違和感。
もしかしたら反物の幅が狭い…?

手持ちの八寸帯2本と比べてみた。
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手前・博多紋織帯の幅は8寸1分。
中央・この帯とともに見つけた義母の赤い帯は8寸ちょうど。
奥・この鰹縞の反物は、なぜか7寸6分!
8寸帯よりも幅が4分、約1.6センチも狭いのだ。

古い着物の反物の幅が狭いのは知っていたが、帯の反物も狭いものがあるとは知らなかった。
調べてみたら、昔は華奢な方や年を重ねて肉付きが薄くなった方向けに7寸帯というものもあったらしい。
今回の帯は幅が7寸6分なので7寸帯とは違うのだろうが、それでも痩せてない私が7寸6分の帯を締めたら、随分お太鼓が小さくて胴体が太く見えるんじゃないだろうか。どうしようかな。



迷いつつも今度は長さを確認。
こちらも多少は短いかもと覚悟はしていたが、いざ測ってみるとなんと10尺6寸、400センチしかない!
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愛用している博多紋織八寸帯と並べた写真。
手先を同じように折り、それぞれたれの裏の折り返しがどれだけあるのか比べてみた。
博多紋織八寸帯は私の体型にちょうどいい寸法で、折り返し(写真の水色線の部分)が116センチある。
対してこの反物は折り返しが40センチしか取れず(写真の黄色線の部分)、お太鼓になる部分は帯地が重ならずペラペラの状態になってしまう。



なんだろう、この帯地は…
リメイクのために帯地にハサミを入れたような跡もないし、よほど華奢な人のためのものなのだろうか?

この長さだと二部式の帯にするのも難しい。
半幅帯にはできるが、ただ二つ折りにしてしまうと幅15センチ弱の細い帯になってしまうので、この帯地は表だけ使用して裏は別の布を当てたほうがいいだろう。となると、面倒…

悩んだ挙句、とりあえず元どおりに巻いてしまった。
バッグなどにリメイクするか。
こういう帯地を探している人もいるかもしれないので、オークションにでも出すか。
それとも似たような布を探して継ぎ足すか、または前帯を一重にしか巻かないことにして、八寸名古屋帯に仕立てるか。
すぐには決められないので、またしばらく反物のまま眠らせることになりそうだ。

もし、このような短い帯地の正しい使用法などをご存知の方がいらしたら、ぜひアドバイスくださいませ。



記事のタイトルが”義母の帯をあれこれする3部作”なのに、あれこれできずに残念。
あと、こんなことなら重たい帯地を持って糸を買いに行ったりしなくても良かったのに…
古い着物や帯の反物は、汚れの状態とともに寸法をしっかり確認するのが重要ですね。

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by Medalog | 2018-02-16 20:35 | きもの | Comments(6)

大阪在住主婦の、のんびりメダカ飼育と着物を楽しむ日記です      


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