足袋の採寸

着物を着て遊びに出かけるようになって十余年。
これぐらいの月日が経てば、すでに自分に合う足袋のメーカーや品番を把握している方も多いと思う。
でも私は全くダメ。
見つからない、というより探していなかった。

価格の安さだけを基準にして適当に足袋を買い、足に合わなければ適当に別の足袋を、という買い方を数回繰り返した挙句、どれも合わなくて「伸びる足袋」に逃げてしまっていた。
私の買った伸びる足袋は表地も底も合繊100%だったせいか、足の形がボコボコと出て格好良くないし、歩く時は草履の上で少し滑る。
ただ足は楽だし茶道のお稽古のときは中にクッションを仕込む余裕もあるので、とくにこの半年は重宝していた。

その伸びる足袋が少し傷んできて、さて次はどうするか。
そこで以前知り合いから「大阪市内に足の採寸をしてくれる老舗の足袋屋さんがある」と聞いたのを思い出した。
当時は、老舗の足袋屋さんなんて敷居が高いし、確か採寸したらフルオーダーになると聞いた気がしたので敬遠していたのだが、改めて自分で調べなおしてみたらかなり記憶と違っていた。

老舗足袋メーカーさんのアンテナショップ(ホームページにとびます) で、採寸したらそのメーカーのラインナップから最適な足袋を選んでくれるのだという(イージーオーダーで調整も出来る)。
私がイメージしていた「フルオーダーで6足以上の誂えが必要」というものとは違うようなので安心して、採寸してもらうことにした。



ホームページに記載があるように予約をしてから伺う。
裸足になって、足の長さ・足幅周り・足首周りを左右それぞれ採寸。ものの数分で終了した。ちなみにその日採寸していたスタッフは若い女性ばかりだった。
そして「用途はどんな感じですか?こはぜは何枚にしますか?」と聞かれてハッとする。
そこまで考えてなかった!
確かに茶道に使うなら正座時の感触が重要だし5枚こはぜが良さそうだが、町歩きなら歩く時に気持ち良く履ければいいのだしこはぜも4枚のほうが楽か…
ちょっと悩んだが、茶道用に選んでおけば町歩きにも使えそうなので、茶道に使う5枚こはぜ、とお願いした。

すると、すぐに試し履き用の足袋を渡された。
久しぶりに履く「伸びない(キャラコ)足袋」は、足をピタッと収納してくれる感じが心地が良い。
見た目も履き心地もほぼピッタリでわずかに余裕がある。
正座してみても窮屈さは全くない。

「もうこれでいいんじゃないか」と思っていたら「茶道をなさるならこちらの方が楽かもしれません」と、伸びる足袋を渡された。
伸びる足袋といっても表地は綿70%合繊30%で、見た目は綿100%のものにかなり近い。
底は綿100%なので草履の上で滑ることもなさそう。
履いてみると、見た目も感触もキャラコ製とほとんど同じで足指の形がボコッと出ることもなく、言われなければ伸びる足袋とはわからない感じだ。
正座してみると、足首のあたりがキャラコ製よりも若干やわらかく、長時間正座するならこちらの方が楽かもしれない。

店に来る前は「伸びる足袋は見た目が悪いから買わない方がいい」と思っていたが、実際に履いて見た目と感触を確認できたので、納得して再び「伸びる足袋」を買うことにした。
決めてから、足袋のサイズを聞いてなかったことに気付いて「何センチの足袋なんですか?」と聞いてみた。
私はスニーカーやフラットシューズだと23.5cm、ヒールがあったり細めの靴だと24.0cmを買うことが多いのだが、今回選んでもらった足袋は、なんと!

24.5cm!

えー、大きい!
今まで靴でも24cmまでの大きさしか履いたことがなかったのに、靴よりワンサイズ小さめを推奨されることもある足袋で、人生最大のサイズを提案されるとは!しかも足にピッタリ!
驚いてその旨を伝えると
「足袋メーカーとして一番悲しいのは、足袋が痛くて足に合わないからと着物を着なくなってしまうことです。踊りの舞台など爪先までしっかり見せるような用途は別として、普段お履きになる足袋は足に合った履きやすいサイズを提案しています」とのこと。
それを聞いてなんだか安心した。
今まではなんとなく、靴のサイズより大きい足袋を買うのはよろしくないと思い込んでいて、23.5cmの足袋がキツくても24.0cmの足袋を買うことには抵抗があったほど。それが24.5cmを勧められてようやく「足にフィットしていれば大きいサイズの足袋でもいいのだ」という当たり前のことにお墨付きをもらえた感じ。
ちなみに足の実寸は24.1cmと24.2cmだった。帰宅後に、せっかくだから伸びる足袋の24.0cmも試し履きしてみたらよかったと気づいたが、まあまたいつでも行けるし。



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今回購入した足袋。一足だけでも気持ち良く売ってもらえた。
何度か洗濯したり遠出をして履き心地を確かめてから、二足目以降を考えることにした。

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左がキャラコ足袋、中央が今回買った綿70%の伸びる足袋、右が合繊の伸びる足袋。
質感がキャラコ足袋と今回買った足袋でほとんど変わらないのがお分かりになるだろうか。
(右の合繊足袋は、こうやって見てみると締まりのないシルエットだ)

買った足袋を早速自宅で履いてみたら、あれ?店舗で試し履きした時よりゆるく感じる。
見た目も若干シワが寄っている。
若干焦って「大きければクッションを入れてお稽古専用にすればいいか…」と心に保険を掛けつつ、一度洗ってみた。そうしたら少しだけ縮まって店舗での試し履きとほぼ同じ感触になった気がする。
説明書きには洗濯しても縮まないとあったので少し縮んでくれてホッとした。

洗濯後だが、今回買った24.5cmの足袋と上記写真の23.5cmのキャラコ足袋と底の長さを比べてみたら、サイズ表記は1.0cm違うのに実寸は5mmも差がないように見える。
足袋に限らないが、メーカーによって寸法の決め方が違うのだろう。
やはりサイズ表記に縛られず、自分の足にあったものを探すのが大事だと思った。

さて、この足袋を試し履きしなくては。
どこに行こうかなー。

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Commented by fuko346 at 2018-03-24 18:27
ああ、足袋も悩ましいです。
書かれているように普段のおでかけのときのように ぴったりのものは お茶のときには向きません。
今のお稽古場のお稽古が長時間にわたるので 私は 初めてお試しで伸びる足袋を買いまいた。
たぶん Medalogさんと同じようなものだと思うのですが、正座が長くなると楽に感じたので、お茶のときはこれにしようと思っています。
Commented by Medalog at 2018-03-26 09:12
> fuko346さん
今まで伸びる足袋を使わないでいらしたのがすごいと思います。
お茶の世界では、本来は伸びる足袋はあまり使わないのでしょうか。
私は誰かに注意を受けるまでは伸びる足袋にクッションを入れて使おうと心に決めていますが…
風子さんのお稽古場は長時間なのですよね。少しでも楽に感じられる足袋をお求めになってよかったですね。お体もだんだん回復なさってきたとのこと、またお稽古も楽しまれますように。
by Medalog | 2018-03-22 18:56 | きもの | Comments(2)

大阪在住主婦の、のんびりメダカ飼育と着物を楽しむ日記です      


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