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メダカと過ごす一日 medakalove.exblog.jp

大阪在住主婦の、のんびりメダカ飼育と着物を楽しむ日記です      


by Medalog

バルテュス展

お友達に誘っていただいてバルテュス展を見てきた。
(京都市立美術館・9月7日まで)

終了間際にしては比較的空いていたようで、絵が見辛いということはなかった。
作品の展示量はかなり多く、その中でもやはり少女をテーマにした作品が印象に残った。

女性が肌を露出した絵画は珍しくもないが、それが少女となるとやはりセンセーショナルだ。
バルテュスに特別な嗜好があったわけではなく自然な美の象徴として描いていたようだが、元々は貧乏から抜け出すために敢えてスキャンダラスな題材を選んだという注釈があった。

面白いなと思ったのは、肌を露出した少女一人だけを描くのではなく、そばにはごく普通に日常生活を送る着衣の大人や子供が描かれていること。
宗教画のヴィーナスだと周りに集う人々も布一枚を羽織った薄着だが、バルテュスの絵では大人びた表情で肌をあらわにする少女のそばにいる人たちはセーターやスカートなど現代の普段着で暖炉に火をくべたりしているのが、普通のようでいて余計に奇妙に感じるような。
少女の独特な表情に加えて、暗く美しい色彩とデフォルメされた構図が目を惹き付けて離さない。

そして節子夫人を描いた作品の数々が素晴らしかった。
中でも印象深かったのが若き日の夫人を鉛筆でデッサンしたもの。
それまでの展示で見てきた人物画のどれとも違う優しく美しいデッサンで、バルテュスがいかに節子夫人に心奪われていたのかが伝わってきた。



バルテュス展_d0048332_033277.jpg
単紬に絽綴れ帯。

正面も撮ってもらったのだが、後で見てみると自分の着付けが余りにもひどかったので後ろ姿だけ載せてみる。
と言っても、後ろ姿も難点あるのだが。
お太鼓のタレがちょっと長いし下半身はぼっこり、背中にもたるみが。襦袢の袖も見えてない。
うーん練習、練習。

この数日は天候不順で、天気予報を見るたびに気温や降水確率がコロコロ変わるので、何を着るべきか当日朝まで悩みに悩む。

気温があまり上がりそうにない上に雨模様なので私の白っぽい麻きものは相応しくないように思えて、あれこれ悩んだ結果、薄手で雨に比較的強そうなツルッとした単衣紬にした。
帯は最近手に入れた難ありセールの絽綴れ帯。

単衣紬の上に雨コートも着ていたのだが、少々蒸し暑さは感じつつも過ごしやすくて助かった。
麻を着ていればもっと涼しかっただろうが、9月初旬から更衣のルールを守っているという安心感は意外に大きく(小心者なので…)、また着物が透けないので襦袢の裾丈を気にしなくていい気楽さもあって、身体と気持ちのトータルでは快適な一日だった。

でも来場者の中には淡い色の麻着物の人や、浴衣を着ている人もいらして、みなさん軽やかな着こなしだった。
ご一緒したお友達は洋服だったが、着物を着るなら麻の予定だったとか。
別に誰かに咎められるわけではないのだから、普段着なら9月初旬ぐらいまでは麻着物を堂々と着ればいいのよね。とりあえず「菊の節句である重陽までは夏物OK」のマイルールを作ろうか…



※記事中、バルテュスのことをバルデュスと表記していたので全て訂正しました(9/6)
Commented by amethyst at 2014-09-05 21:36 x
こんばんは。
単衣の時期にさっそくお出かけされたんですね。
以前もアップしていた薄グリーンの単衣着物でしょうか。
絽綴れの帯、キレイに似合ってます~
着付け充分きれいだし、アップのヘアも着物美人にみえます。

バルテュス展、
節子さんの本は何冊も読んでいるので興味はあったのですが
NHKの番組でよくよく解説をきけたのでいいやって。。。
ちょっと残念だったかなあ。

9月中旬くらいまで夏着物でOKといわれつつ
迷うお気持ちわかります。
着心地も大事だし、ルール通りの安心感も大事。
毎度迷うところです。
Commented by Medalog at 2014-09-06 00:13
amethystさんへ
薄グリーンっぽい単衣はこの紬(産地不明)とぜんまい紬と2枚持っているんです。
この紬は頂き物で、いただいた時点でシミやスレがあって私が最後の持ち主として心置きなく着倒せる着物なので、単衣の時期に雨が降るとついこの着物を選んでしまいます。
この日が晴れて暑ければ堂々と白い小千谷縮を着るつもりだったのに、雨で気温も上がらないとなると勇気がしぼんでしまって…
9月のきものは毎年悩んで、この時期にぴったりな着物が欲しいなあと思ってしまいます(でも買えないのが優柔不断)。

美術展はやはりテレビより本物を見たいところですが、気になる催しを全て見に行くのは難しいですよね〜。
いつも、行かなくちゃ…と思っている間に2ケ月ほどの期間があっという間に過ぎてしまいます。
でもバルデュス展はきっとまた日本で開催される日が来るんじゃないでしょうか?いつか機会があるといいですね。
Commented by fuko346 at 2014-09-06 10:52
ご一緒いただき ありがとうございました。
きっちり お単衣 偉い!
帯と帯揚 合っていて 素敵でした。

バルティス、いいいなあ、、、って行って良かったなあって
しみじみ思いました。
画描きさんの展示としては 若冲以来かもしれません。

次回は おきものでお会いしたいものです。。。
Commented by Medalog at 2014-09-06 11:48
風子さんへ
お誘いありがとうございました。
麻や紗を着る勇気がなくて消去法で選んだ単衣でしたが、襦袢は麻だったし気温もあまり上がらなかったので思いのほか快適でした。
帯と帯揚げ、見ていただけてよかった。合ってましたか?嬉しいな〜。

バルテュス展、館内では全くの別行動でしたが(笑)とてもよかったですよね。
地中海の猫の前では、私もかなり長い間立ち止まっていました。

着物は目的地でお食事したりブラブラする分には毎日でも着たいのですが、着るために行動を起こすのがなかなか…ですよね。
目的地までの距離もありますし。
また風子さんのお着物姿を拝見することを楽しみにしています。
Commented by 神奈川絵美 at 2014-09-06 22:23 x
こんにちは! 風子さんのところからとんできました(笑)。美術館デート、楽しいひとときを過ごされましたね。
単衣に絽つづれの一揃い、まだまだ夏の名残がある中で、清涼感にあふれた目に優しいコーデですね。私も実は、お太鼓のたれはいつも長めなんです。無意識のうちにお尻を隠したい心理が働くみたい(笑)
Commented by Medalog at 2014-09-07 10:44
神奈川絵美さんへ
おかげさまで楽しい一日でした。
本当は一足先の秋の気配を取り入れたコーデを、と思っていたので、思惑とは違った仕上がりになってしまったかも?
私は季節柄の着物や帯を持っていないので、せめて色使いで表現できるようになりたいところです。

この帯はこの日に初めて締めたので、長さの加減がわからなくてちょっとお太鼓やたれを大きくしすぎたんです。私もお尻は隠したいんですが、身長とのバランスもありますしね。
絵美さんはスマートなのでお尻を隠す必要はないんじゃないかと思いますが…夏にご愛用の半幅帯がお似合いで羨ましいです。
by Medalog | 2014-09-05 11:01 | きもの | Comments(6)