2012年 06月 19日
塩沢お召の単衣
私が持っている、正絹の単衣着物は3枚。
先日着たばかりの、水縹色の紬(産地はわからない)。
頂き物で汚れやスレがあり、また全体的に少し大きいので裄を襦袢に合わせるために着付けの時に毎回工夫しないといけないのだが、3枚の単衣の中では一番水に強い(と思う)ので、雨が降りそうな時はいつもこれを着ることになってしまう。
色も柄もお気に入りだが「着たいから着る」というよりは「天候を考えるとこの紬が無難かな」という感じで着ることが多い一枚だ。
薄緑色のぜんまい紬。(衿が一部黒いのはデータがおかしくなってしまったようです)
当時は着物の知識がほとんどなく、大きさが不揃いな白い水玉柄がカジュアルで着やすそうだと思って買ったのだが、しばらくしてからこれは大小霰ではないかと気付いた。
水玉と思うと可愛らしいが、島津藩の定め柄だと思うと紬とはいえ急にグレードが上がった気がする(笑)。
上の写真の紬よりは薄手で柔らかいこともあり、何度か着るうちに意外にドレッシーな雰囲気があるなと感じるようになった。
雨が降る時はあまり着たくはないが、ちょっといいレストランに行くとなれば上の紬よりはこちらを選ぶ、という位置づけのものかな。
そして最後は、塩沢お召(本塩沢というのでしょうか?)。これも衿が黒くなっていて、見苦しくて申し訳ありません…
本当は、このお召が3枚の中で一番のお気に入りなのだ。
白地であること、そしてお召の軽さとシャリ感が5月〜6月にピッタリだし、なにより柄が私の好きな猫ちゃん柄だし!
私は猫好きの割には「猫柄なら何でも好き」というわけではなく、襦袢や手ぬぐい、小物などたくさんの猫柄を見てきたのに未だに気に入ったものがほとんどない。
しかしこの猫柄は一目見て気に入ってしまい、衝動買いの一枚だった。可愛すぎずリアルすぎず、さりげない感じがツボなのだ。
そんなに気に入っているのに、最後に着たのはもう3年前。着ない理由はずばり、お召なので濡れて縮むのが怖いから。
5月〜6月に着たい着物なのに、梅雨に入ってしまうと雨が怖くて着られない。
9月は残暑が厳しく汗をたくさんかいてしまうので、やはり着るのがもったいない…なんてことを言っているうちに、毎年着る機会を逃してしまうのである。
そこで考えた。
もしかしたら、このまま単衣にしておくよりも胴抜き仕立てにしてしまったほうが、私の場合は着る機会が増えるんじゃないだろうか。
胴抜きにすれば4〜5月の爽やかな季節に着る機会が増えるだろうし、桜の季節にピンクの半衿と合わせるのも可愛い感じになりそう。
(袷に仕立てて雪の季節に白い着物、というのも素敵だが、真冬に白地のお召では寒々しいかな?)
私の中ではどうしても「お召=単衣」というイメージが強いのだが、現状は単衣であるが故に出番が減ってしまっている状態なのだ。自分にとってどうすることが一番なのか、柔軟に考えなければダメだと感じている。
塩沢お召以外にも、着る機会が少ないもの・傷んできたもの・せっかく買ったのに仕立てていないものなど、上手く回っていない着物がいくつか出てきた。また義母の形見で、汚れがひどくてどう考えても着られないのに処分できずにいる着物もたくさんある。
それらのものをどうするか、そろそろ真剣に考えないと後々自分が困ることになりそうだ。
先日秦荘紬の展示会で買物をしてきたばかりだが(汗)、次に新しいものを買う前に箪笥の中身を整理して見直していかないとダメだなあ…
久しぶりに着物に気が向くようになってきたので、この機会にいろいろ考えていこうと思う。
先日着たばかりの、水縹色の紬(産地はわからない)。
頂き物で汚れやスレがあり、また全体的に少し大きいので裄を襦袢に合わせるために着付けの時に毎回工夫しないといけないのだが、3枚の単衣の中では一番水に強い(と思う)ので、雨が降りそうな時はいつもこれを着ることになってしまう。
色も柄もお気に入りだが「着たいから着る」というよりは「天候を考えるとこの紬が無難かな」という感じで着ることが多い一枚だ。
薄緑色のぜんまい紬。(衿が一部黒いのはデータがおかしくなってしまったようです)
当時は着物の知識がほとんどなく、大きさが不揃いな白い水玉柄がカジュアルで着やすそうだと思って買ったのだが、しばらくしてからこれは大小霰ではないかと気付いた。
水玉と思うと可愛らしいが、島津藩の定め柄だと思うと紬とはいえ急にグレードが上がった気がする(笑)。
上の写真の紬よりは薄手で柔らかいこともあり、何度か着るうちに意外にドレッシーな雰囲気があるなと感じるようになった。
雨が降る時はあまり着たくはないが、ちょっといいレストランに行くとなれば上の紬よりはこちらを選ぶ、という位置づけのものかな。
そして最後は、塩沢お召(本塩沢というのでしょうか?)。これも衿が黒くなっていて、見苦しくて申し訳ありません…
本当は、このお召が3枚の中で一番のお気に入りなのだ。
白地であること、そしてお召の軽さとシャリ感が5月〜6月にピッタリだし、なにより柄が私の好きな猫ちゃん柄だし!
私は猫好きの割には「猫柄なら何でも好き」というわけではなく、襦袢や手ぬぐい、小物などたくさんの猫柄を見てきたのに未だに気に入ったものがほとんどない。
しかしこの猫柄は一目見て気に入ってしまい、衝動買いの一枚だった。可愛すぎずリアルすぎず、さりげない感じがツボなのだ。
そんなに気に入っているのに、最後に着たのはもう3年前。着ない理由はずばり、お召なので濡れて縮むのが怖いから。
5月〜6月に着たい着物なのに、梅雨に入ってしまうと雨が怖くて着られない。
9月は残暑が厳しく汗をたくさんかいてしまうので、やはり着るのがもったいない…なんてことを言っているうちに、毎年着る機会を逃してしまうのである。
そこで考えた。
もしかしたら、このまま単衣にしておくよりも胴抜き仕立てにしてしまったほうが、私の場合は着る機会が増えるんじゃないだろうか。
胴抜きにすれば4〜5月の爽やかな季節に着る機会が増えるだろうし、桜の季節にピンクの半衿と合わせるのも可愛い感じになりそう。
(袷に仕立てて雪の季節に白い着物、というのも素敵だが、真冬に白地のお召では寒々しいかな?)
私の中ではどうしても「お召=単衣」というイメージが強いのだが、現状は単衣であるが故に出番が減ってしまっている状態なのだ。自分にとってどうすることが一番なのか、柔軟に考えなければダメだと感じている。
塩沢お召以外にも、着る機会が少ないもの・傷んできたもの・せっかく買ったのに仕立てていないものなど、上手く回っていない着物がいくつか出てきた。また義母の形見で、汚れがひどくてどう考えても着られないのに処分できずにいる着物もたくさんある。
それらのものをどうするか、そろそろ真剣に考えないと後々自分が困ることになりそうだ。
先日秦荘紬の展示会で買物をしてきたばかりだが(汗)、次に新しいものを買う前に箪笥の中身を整理して見直していかないとダメだなあ…
久しぶりに着物に気が向くようになってきたので、この機会にいろいろ考えていこうと思う。
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Sue
at 2012-06-19 19:01
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立て続けのコメントですみません。
「胴抜き」の着物という選択があるのは知りませんでした。
確か、単衣の時期の長襦袢を「胴抜き」にするというのは
聞いたことがあるのですが(違っていたらごめんなさい)。
ちょうど袷と単衣の中間…ということですよね?
「胴抜き」の着物という選択があるのは知りませんでした。
確か、単衣の時期の長襦袢を「胴抜き」にするというのは
聞いたことがあるのですが(違っていたらごめんなさい)。
ちょうど袷と単衣の中間…ということですよね?
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at 2012-06-19 23:50
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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Medalog at 2012-06-20 16:09
Sueさんへ
胴抜きの意味はもしかしたら人によって違うのかもしれないのですが、私の場合、身頃は八掛プラス内揚げまでの胴裏を付け、袖は袷にしています(身頃は八掛のみで胴裏を付けない、などいろいろなパターンがあるらしいです)。
見た目は袷ですが、着物の上半身が単衣なので袷の着物よりかなり涼しく感じます。4〜5月、また10〜11月ごろの「単衣を着るにはちょっと時期外れかな」と悩みがちな時期にかなり重宝しています。
胴抜きの意味はもしかしたら人によって違うのかもしれないのですが、私の場合、身頃は八掛プラス内揚げまでの胴裏を付け、袖は袷にしています(身頃は八掛のみで胴裏を付けない、などいろいろなパターンがあるらしいです)。
見た目は袷ですが、着物の上半身が単衣なので袷の着物よりかなり涼しく感じます。4〜5月、また10〜11月ごろの「単衣を着るにはちょっと時期外れかな」と悩みがちな時期にかなり重宝しています。
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at 2012-06-21 21:23
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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神奈川絵美
at 2012-06-21 23:44
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こんにちは! 私も本塩沢、雨が怖くてなかなか出番がなく…ガード加工はしているのですが。でも確かに、塩沢は裏をつけずに肌触りや風の通る感触を楽しみたいですね。
下の記事も拝読しました。秦荘! いいなあ~、私も見学したいです。手もちの夏の秦荘に、先日ようやく袖を通しました。
下の記事も拝読しました。秦荘! いいなあ~、私も見学したいです。手もちの夏の秦荘に、先日ようやく袖を通しました。
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Medalog at 2012-06-22 11:48
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Medalog at 2012-06-22 11:54
神奈川絵美さんへ
本塩沢はガードをしていると言っても本格的な雨の日には着る勇気がないですが「ちょっとぱらつくかも?」という程度の天気予報なら思い切って着てみようかと思います。
今までは「絶対降らない」という日しか着たくなかったのですが、そうなると6月で着られる日はほとんどないですものね…。
秦荘の展示会は自力で行ける場所ではなく、お友達が連れて行ってくださるからこそ行けるので感謝しています。
絵美さんの夏の秦荘、軽やかで素敵です。私は近江上布はあるのですが夏の秦荘はないんですよね。…、あ、いけない、ろくに着ないくせに物欲だけ膨らんじゃいます(笑)。
本塩沢はガードをしていると言っても本格的な雨の日には着る勇気がないですが「ちょっとぱらつくかも?」という程度の天気予報なら思い切って着てみようかと思います。
今までは「絶対降らない」という日しか着たくなかったのですが、そうなると6月で着られる日はほとんどないですものね…。
秦荘の展示会は自力で行ける場所ではなく、お友達が連れて行ってくださるからこそ行けるので感謝しています。
絵美さんの夏の秦荘、軽やかで素敵です。私は近江上布はあるのですが夏の秦荘はないんですよね。…、あ、いけない、ろくに着ないくせに物欲だけ膨らんじゃいます(笑)。
by Medalog
| 2012-06-19 14:13
| きもの
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Comments(7)