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大阪在住主婦の、のんびりメダカ飼育と着物を楽しむ日記です      


by Medalog
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紗の小紋〜自力でサイズ直し〜

夏着物といえばポリ絽とゆかたしか持っていない。
次に夏着物を買うとすれば小千谷縮か、綿紅梅などの高級地ゆかたになるのかなと思っていたところ、なんと紗の小紋をいただくことになった。

d0048332_12562383.gif表地は黒、裏はターコイズブルー(和名では何色だろう?)で、表地にはうっすらと松葉模様が折り込まれている。
室内で見ると真っ黒の着物のようだが、屋外で夏の日射しを受けると白い襦袢を下地にして松葉模様が浮き出てくるのだろうか。

自分の頭にまるでなかった、夏のやわらか着物。
しかも仕付け糸が付いた新品状態。
いきなりの出会いに驚き&喜びながらも迷ったのは、昔の着物の常で、丈も裄も見るからに足りないということだ。

しかし幸いなことに、袖にも身頃にも縫い込みがあるので、それを伸ばせば何とかなるかもしれないと、まずはありがたく頂戴してきたのだった。

帰宅して早速採寸してみると、自分のサイズと比較して着丈は10センチ以上、裄は3cm、そして袖丈は8cmも短い。
試しに羽織ってみたら、着丈は腰紐の位置を調整すればなんとかおはしょりが出せそうだが、袖丈と裄が足りないのはどうしようもない。
以前ゆかたを自己流で寸法直しした結果、ズタズタにしてしまった経験があるので、この着物を自分で直すなんてもってのほかだし。

そこで仕立て直しに出そうと小判屋さんに相談したところ、なぜか「自分で直してみましょう」という話になってしまった。
「買ってきた布を使って手作り帯を作るのは気楽だけど、仕立て上がっている着物をほどいて、寸法を決めて縫い直すというのは、いくらなんでも無謀では?」
「でも、小判屋さんならなんとかしてくれるかも?」
そんな期待と不安を胸に、またまた小判屋さんのお宅へ伺うことになってしまったのだった。

小判屋さんは洋裁はかなりのベテランだが、着物をほどいて寸法直しをした経験はほとんどないそうだ。
でも二部式帯なども縫いながらどんどんマスターしていった方だし、今回も着物をほどきながら縫い方を覚えてしまうのだろうから、大船に乗ったつもりで安心してお任せすることに。
(って、この時点で「自分でお直し」とはほど遠いわけだが)
それに布にハサミを入れるわけじゃないので、どうしても上手く縫えなかったらその時点で仕立て屋さんに出してもいいんだと思うと、着物をほどく勇気もわいてくる。

そしてどんどん着物をほどく。
袖は完全に取り外し、裄と丈をギリギリまで出す。
袂に丸みを出す作業は、小判屋さんが洋裁用のカーブ付きの型紙を使いながらあっという間に仕上げるのを見てうっとりするばかり。
しかし自分でできるところはやらなくちゃ!と、直線縫いは見よう見まねでやってみた。
和服のいいところは、仕上がりにきせが入るので縫い目がほとんど表に見えないところだ。
それに生地が黒地の紗なので、黒い絹糸を使えば針目が表に出てもほとんど見えない。
最初はこわごわ縫っていたが、慣れてくるとだんだん縫うのが楽しくなってくる。


最初は裄と袖丈だけ直すつもりだったのだが、胴の部分にもたっぷり縫い込みがあるので、小判屋さんが「せっかくだから着丈も直しましょう」とおっしゃる。
ああ、だんだん大仕事になっていく…。
覚悟を決めたはずなのに、ちょっとビビってしまう私。
結局、衿も中心部分を残してほとんどをほどいておくみをはずし、胴の縫い込みをのばす。
胴の縫い込みの長さはなぜか前より後ろのほうが長かったので、前後の長さをぴったりに調整するのも厄介な仕事だ。少しでも前後の寸法が違えばおかしなことになってしまう。
これも自分だけでは到底出来ない作業で、軽々とこなした小判屋さんに脱帽。

うまく身頃の丈出しが出来たらおくみを元に戻し、衿を掛け直す。
縫い込みを伸ばすために身頃の脇も結構ほどいているので、脇も元通りに縫い合わせて
袖を付け直さなくてはならない。
肝心な作業は全部小判屋さんにお願いして、自分がやるのは直線縫いだけにしていただき、自宅へ持ち帰ってひたすら運針の日々。
単純な作業なんだけど、縫う距離(?)が長い!
時間を見つけては少しずつ縫い進め、数日後に出来上がったのがこの着物だ。

d0048332_12563764.gifd0048332_12565295.gifまだ着る機会がないので、とりあえず帯を合わせてみることに。
衿は白だと遠目に喪服っぽくなりそうな気がして(黒地の着物を着たことがないのでついつい弱気になる)、まずは色付きのものを合わせてみた。

左は博多八寸帯。夏帯ではないが、通年使用できるということで手に入れたもの。
紗の着物に合わせてしまうと、博多織独特の目の詰まった感じがちょっと暑苦しいような。

右は献上柄のポリ夏帯。透け感が強く軽さがあるのはいいが、素材が「いかにもポリ」かなあ?


…なんて悩みつつも、早くこの着物を着てみたいと思う。
夏の黒地の着物は、昼間に着るものなのだそうだ。
夏の昼に正絹の着物でお出掛け…。ちょっと勇気もいるけど、この夏の間に実現してみるぞ!
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Commented by 小判屋 圭祐 at 2007-07-09 14:55 x
後始末の絎けをしたんですね。ありがとう・・・自分で最後までしてくれたんですね。うれしいよ~。どちらの帯も画像では、バッチリコーディですよ
帯締めと帯揚げにブルー系かピンク系などで若さを出しては如何でしょうか?あれから忙しく名古屋三越へはいけなくなり、黒田商店の下駄はお預けとなりました・・・・・・何時かご縁が出来るまで待つとします。
Commented by Medalog at 2007-07-09 18:52
小判屋 圭祐さんへ
その節はありがとうございました。(いつも頼ってばかりで…)
くける作業は数日で終わったんですが、ブログに載せるのが遅れてしまいました。
夏のピンクの帯締めを持っていますので、合わせてみます!
博多八寸帯にはピンクが入っているので、相性が良さそうです。

黒田商店、残念でしたね。先日歌舞伎座で奥様からいただいたスケジュール表には9/22~26に姫路に出店(会場名は未記入)すると書いてありました。
姫路も名古屋と同じぐらい遠いかもしれませんが、残暑も和らぐ頃ですし、お時間があればお出掛けになってはいかがですか?
Commented by 神奈川絵美 at 2007-07-10 21:17 x
祝! 夏着物! 紗は私の憧れの着物。盛夏にさらっと涼を運びそうですね。それにしても、ご自身(+小判屋さん)でお直しとは、頭が下がります。愛着もひとしおですネ。お召しになったら写真をぜひぜひアップしてくださいね。
Commented by Medalog at 2007-07-12 01:14 x
私も、自分が紗の着物を持つことになるとは思っていなかったので、いつどこで着ればよいのかよくわかっていません。
私が持っている着物の中でもダントツの「おしゃれ着」だと思うんですが、最近は洋服でもお洒落して出掛けることが少ないので…。
どこに着て行こうか、楽しく迷うことになりそうです。
by Medalog | 2007-07-08 14:32 | きもの | Comments(4)