切らない作り帯

切らない作り帯が仕上がってきたので、ご紹介を。

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お太鼓は仕上がりの形に縫い止められている。
前帯は左側に伸び、途中で折り返して右側から手先をお太鼓に差し入れ、左側に手先が少し出ている状態で縫い止められている。
お太鼓の右下と、前帯の折り返した部分の下側に、それぞれ紐が縫い付けられている。

この帯は六通なので柄だしの指定はしなかったが、お太鼓の下とたれの部分の柄がきちんと合わせてあった。
またお太鼓の大きさは自分好みに指定できた。
見本の作り帯のお太鼓の大きさがちょうど良かったので「これと同じぐらい」と注文した。



帯の巻き方はみなさん想像がつくと思うが、一応写真に収めてみた。
自分に巻くと写真がうまく取れないので、クッションに巻いてます。

d0048332_16404779.jpgお太鼓に帯枕と帯揚げを通して背中に背負い、帯枕の紐を締めて背中に固定する。

写真は帯枕の紐だけで帯を支えている状態。

左に垂れ下がっている前帯の重さも帯枕の紐だけで受け止めているので、立ったまま紐を締めるのは結構大変だ。

ひざまずいて前帯を床につけた状態にして、背中が床と平行になるようにすると、前帯の重さがなくなるので帯枕の紐を締めやすかった。

前帯を椅子などに乗せるのもいいかも。

d0048332_16435385.jpgしっかり固定できたら、左に垂れている前帯を前から右に回して、背中とお太鼓の間を通して左側まで巻く。

簡単な作業だが、この時点でぎゅっとしっかり巻くのは結構難しい。

慣れれば大丈夫かな。

この時点でも、支えているのは帯枕の紐のみ。

d0048332_16435828.jpg左側まで回すと、紐が左右の下側に垂れるので、それを持って少しずつ左右に引き締めていく。

ぎゅっぎゅっと交互に引き締めていくうちに、結構しっかり前帯を締めることができた。

d0048332_16440328.jpg(投げやりな写真ですみません)

左右に引っ張って引き締めた紐は、前に持ってきて帯の下で結び、帯の中に入れ込む。

ここまでくると帯は安定しているので、帯枕を締め直したり帯揚げを整えるのも、帯紐を締めるのも楽になる。



というわけで、帯結びが非常に簡単な作業になった。

クッションに巻いたあとで、この帯が五十肩でも本当に締められるのか自分でも試してみた。
帯枕と帯揚げをお太鼓に通した状態で、スタート!
一度クッションで予習をしたこともあり、すいすいと進む。
鏡でお太鼓の柄や形を確認する必要もないので、あっという間に終了。
なんと、帯揚げを整え帯締めを締めるまで5分もかからない!
これは使える!

ただひとつ思ったのは、帯を縫い止めなくてもクリップで一番上の写真の状態に固定することができれば、似たような着付けはできそうだ。
実際にそのような着付け方法をネット動画で見たこともある。
でもお太鼓や左右の紐がしっかりと縫い付けられていることによる安定感・安心感は抜群だ。
もしも「帯が締めにくいから着物を着る機会が減った」という方がいらっしゃるなら、切らずに作れる作り帯を一本お試しになったらいいと思う。



ちなみにこの帯を選んだ理由は、厚みと重さがあるので、五十肩だと普通の巻き方ではしっかり体に巻くのが辛いと思ったから。
薄手の八寸帯なら多少力が入らなくてもなんとか締められそうだが、この帯はそうはいかない。

そうやって厚手の帯を選んだせいもあるだろうが、収納が少々かさばるのが難点ではある。
前帯におかしな折り目を作らないためには、収納時のたたみ方はほぼ決まってしまって工夫のしようがない。今までの2倍ほどの厚みになってしまう。
今回この帯を仕立てただいやすさんでは作り帯用の収納箱も別売していたが、我が家ではその箱を置く場所がないので今まで通り畳紙に包んでタンスに入れている。
今後作り帯が増えたら、収納のことも考えないといけないかも。

費用は掛かったが納得の仕上がりと使い心地だったので、頼んで良かった。
長さが足りなくて困っていた帯があるので、今回の帯を参考にして自作の切らない作り帯も作ってみようと思う。
でも普通の縫い針で、芯が入ったお太鼓に針が通るのかな…?


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Commented by 神奈川絵美 at 2016-12-10 22:21 x
こんにちは! 作り帯のご紹介、ありがとうございます。
締めるのに5分もかからないとは、魅力的です!
確かに、クリップで留める方法もよく聞くのですが、
(私は特に不器用なので)あれこれ締めているうちに
ずれてきそうな…なので、最初から縫いとめてある方が嬉しいかな。
ただ、人によっては、「お太鼓の形がかっちりしすぎる」が気になることもあるよう。自分にとって、何が一番メリットかによりますよね。
Commented by Medalog at 2016-12-12 08:49
> 神奈川絵美さん
私も以前にクリップで留める方法を試しましたが、うまくいかなかった思い出があります。
それに私のように五十肩だと背中側のクリップを外すのも難しいだろうな…

>「お太鼓の形がかっちりしすぎる」
それぞれの好みによって、また帯の素材や固さによっても変わってきそうですね。
私はもともとかっちりお太鼓を作るのが好きなせいか気になりませんでした。それに帯枕を通す部分(お太鼓の上部)は畳むと平らになる状態なので、その部分が不自然になる感じもしませんでしたよ。
でも気になる方もいるのはわかります。色々な方のお話を聞いてみたいです。
今度、この帯を締めた時のお太鼓の状態を写真でブログに載せてみますね。
Commented by amethyst at 2016-12-12 19:03 x
Medalogさん、

作り帯のご紹介参考になりました。
切らなくていいのが魅力的です。
せっかくの手もちの着物も帯結びがやっかいで遠のいてしまうのを防げるかしら。
さらに自作しようとなさっているMedalogさんがうらやましい。

↓下賀茂神社に気楽にお出かけできるっていいですね。
だいやすさんもその近くでしたっけ。懐かしいわ。
また京都にお出かけしたくなりました。
Commented by Medalog at 2016-12-13 08:25
> amethystさん
何かしらの理由(五十肩とか)で帯が結べないとか、思うように帯が結べないという人は一本作ってみていいんじゃないかと思いました。
帯地に針を通すので、本当に大切な帯は躊躇するかもしれないですが…
帯を縫いとめる場所は数箇所なので、自作するにしても手間はさほどでもないと思います。
ただ私の場合、作り帯を何本も作る前に一本でも実際に使ってあげないともったいないんですけど。

下鴨神社とだいやすさんは約10,000歩の距離で、着物だと歩くのはしんどいかな〜。
でも秋の終わりで歩くにはちょうどいい気候と天気だったので、洋服とスニーカーならあっという間でした。
京都、またお越しになれるといいですね!
Commented by 風子 at 2016-12-14 13:35 x
お話のつくり帯 こういうことになっているのですね。
5分もかからず きれいな形になるのは 便利ですね。
いちど お召のところを拝見したいです。
ただ 書いておいでのように収納が、、、、

私も両方 五十肩になってから 以前のように手が上がらず、帯が下目になってしまいましたが、まあ そういう年齢だからいいかあ、と 自分で納得しています。
Commented by Medalog at 2016-12-15 11:07
> 風子さん
便利なのは間違いないです。
一本作っておくと、五十肩が治った後も時間がないときなどに重宝しそうです。
次回着物でお会いするときには多分この帯でいくと思うので、ぜひ見てみてください。

収納は一番のネックと言えます。
二本仕立てれば、タンスの引き出しに左右互い違いに入れれば、普通に二本の帯を重ねるのとほぼ同じ厚みになるかなあ?
あと風子さんのようにお太鼓を自然な形に作るのがお好みのかたには、この作り帯だとお太鼓の形がしっかりしすぎるかもしれませんね。
私はもともとお太鼓をかっちり作りたい方なので気に入っていますが…
Commented by カルムメゾン at 2017-03-06 15:36 x
始めまして、私の場合は「楽詩帯」と言うのを使っています。市販のもので、たたんだ状態に造れる便利なものです。袋帯が大変で無くなりました。
ネットで検索してみてください。理屈は全く同じですが垂をお太鼓の中に入れるのにこつが要ります。
前日にセットしておくと、本当に5分で着られます。
楽詩帯は18000円に消費税がかかりますが一つ
揃えて置けばどの帯にも使えます。
Commented by Medalog at 2017-03-08 09:40
> カルムメゾンさん
はじめまして!コメントありがとうございます。
「楽詩帯」検索してみました。
これだと手持ちのどの帯にでも使えていいですね。
記事にも書きましたが、作り帯にしてしまうと収納に少々困るので、このような器具を使うのは収納の面でもいいかもしれません。
まだ五十肩が治らないので参考にさせていただきます。ありがとうございました。
by Medalog | 2016-12-09 18:01 | きもの | Comments(8)

大阪在住主婦の、のんびりメダカ飼育と着物を楽しむ日記です      


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