義母の小紋の仕立て替え

先日仕立て替えに出した義母の小紋 が、無事に仕立て上がってきた。

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上がお直し前、下がお直し後。

仕立て替えの内容としては、まずは古いものなので洗い張りしてもらうこと。
裄が短いのでできるだけ伸ばしてもらうこと。
そしてピンク色の八掛を落ち着いた色に変えること、の3点をお願いした。



まずは洗い張り。
黒地ということもあって目立つ汚れはなかったのだが、古いものなので洗い張りをしてサッパリするとともに、変色した胴裏を新品と取り替えた。

ただ上前の膝のあたりの目立つ部分に少し白くなっている部分があり、これは汚れではなく生地の擦れだったとのことで、他の場所と入れ替えてもらうことにした。

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右の写真は左の写真に赤い線を入れたもの。
赤い線の部分にはハサミが入っている。
上前の擦れを他の場所へ移動するために、着付けたときに見えなくなる部分を何カ所か切断してやりくりしているのだ。

これをしてしまうと今後仕立て直しをするときに制限ができてしまうし、正直なところプラスアルファの手間賃が掛かってしまうのは厳しい。
ただ上前のスレ以外にも問題があり、この小紋は身幅は足りているが身丈が足りない状態で、普通に仕立て直すとおはしょりが出るか出ないかのギリギリの丈にするしかないが、後ろ身頃のウエスト部分にハサミを入れることで十分な寸法を確保できるとのこと。
悩んだ結果、この着物を今後羽織やコートに仕立て直すことはないし、自分には少し派手だと感じるこの小紋を自信を持って着られるように、思い切ってハサミを入れてのやりくりをお願いしてしまった。

おかげで擦れや小さなシミなどをすべて隠してもらってとても綺麗な仕上がりになり、身丈も十分な寸法になった。
費用は掛かったが私が持っている着物の中では一番細かい仕事をされている一枚になって、義母も喜んでくれていると思う。



次に裄の寸法。
お直し前の寸法は1尺6寸5分で、私の寸法である1尺7寸5分〜1尺8寸にするには最低でも3cm以上伸ばす必要がある。
だが注文時に悉皆屋さんに見てもらったら、縫い代がほとんどないので希望の寸法までは伸ばせそうにない、1尺7寸が限界かもしれないとのこと。
上の写真のようなやりくりをすれば伸ばすのは可能だが、裄に関しては切り貼りの縫い目を見えない部分には隠せない、切り貼りをデザインの一部として表に出すしかないとのこと。
見える部分に切り貼りの跡を見せたくはなかったので、裄に関しては普通の仕立てで、なるべく長くなるようにして欲しいとお願いした。

すると、仕上がり寸法はなんと希望通りの1尺7寸5分に!
頑張ってギリギリまで伸ばしてくれたのだ。
ここまで寸法が伸びてくれれば襦袢にも困らないし、羽織ものを着たり腕を縮めたりしなくても普通に着られるようになったのはとても嬉しい。



最後に八掛の色。
お直し前は可愛らしい桜色で、どう考えても着こなす自信も勇気もなかった。
私にとってはカラフルに思えるこの小紋をできるだけ着易くするために、いっそのこと地色と同色の黒八掛はどうかと思ったのだが、見本を合わせてみると雰囲気がどすんと重たくなる気がする。
そこで模様の中の一色に合わせて、青鈍色に近いブルーグレーの八掛を合わせることにした。

実際に仕立て上がったものを見ると、うーん、思い通りのようなそうでもないような…? プロの方々が勧めてくれた色でもあるので間違ったチョイスではないと思うのだけど。
なんせ小紋とかやわらかものに縁がないので、しっくりくるまでには時間がかかるかもしれないな。



八掛には未だに迷いがあるものの、総合的には大満足の仕上がりになったのでよかった。
この小紋は、母が遺した着物の中で「直せば着られるかもしれない着物」の最後の一枚で、手つかずのまま何年も箪笥に入れてあるのが気になって仕方がなかった。
だから「お金を掛けた結果もしも思い通りの仕上がりにならなくても、このまま箪笥に入れっぱなしよりはましだ」という気持ちで直しに出したのだが、満足のいく結果になってくれたのでお金をかけた甲斐があったというのも正直なところだ。

さっそく帯や小物のコーデをあれこれ考えたいところだが、この暑さでは身も心も袷の着物で遊ぶ気になれない。
この小紋には秋になるまで一休みしてもらうことにしよう。
今はどの帯がこの小紋に合うのかが想像つかないので、あれこれ合わせてみるのが今から楽しみだ。
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Commented by amethyst at 2016-07-12 22:39 x
素敵ですね~
お義母さまの着物を直して自分らしく仕立直す
その気持ちがお空からみてて嬉しいとおもってくださるに違いないです。
もちろんご主人もそう思っているのでは。
見事はお直しにびっくりですね~
何よりも裄が切り張りでなく直ったのが
よかったですね。
さて次は着て出る楽しみがこの秋から、ですね♪

Commented by Medalog at 2016-07-13 10:21
amethystさんへ
切り貼りが似合う生地なら敢えてパッチワーク風にするという手もありますがこの小紋の色柄はちょっと違う気がするので、普通のお直しで寸法が伸ばせてよかったです。
これだけ色が使われている着物はほとんど縁がないので、秋になったら帯や小物を合わせてみるのが今から楽しみです。
費用を掛けた分だけたくさん着ようと思います。
Commented by fuko346 at 2016-07-13 21:44
きものって あれこれ繰りまわしができるから、楽しいですね。とはいえ 費用のかかることで悩ましい、、、。
このおきものは きれいになりましたね~ 前にも書いたような気がしますが 派手じゃあないと思います。
きっとお似合いだろうなあ、と拝見しています。
実際にお会いするのも 楽しみです。
Commented by Medalog at 2016-07-15 17:22
風子さんへ
このお直しは当初の予定よりも費用が多くかかりましたが、手頃な金額でここまで気を配ったやりくりは望めないと思うので思い切ってお願いしちゃいました。
私もずっと見ているうちに「それほど派手じゃないかも」と思うようになりましたが、合わせる帯・小物の取り合わせや、実際に着ている自分の姿はまだ想像できないですね…
秋になったらこの着物でお会いしましょう!その時の風子さんのコーデも楽しみにしています(^_^)
Commented by 神奈川絵美 at 2016-07-15 22:20 x
こんにちは! 八掛のお色、表地の柄に似たお色があるので
私は違和感ありませんでした。おっしゃる通り、黒にしてしまうと「どすん」としますし、この位ならほどよく明るく、かつ、帯合わせにそんなに悩まないのではないかなーなんて。
着物ももはや、日常着ともいえませんし、ハサミを入れたのちお直しするよりも、そのままずっと着る確率の方が高いですよね。。。長く愛用できる、お気に入りの一枚になりますように。
Commented by Medalog at 2016-07-20 10:18
神奈川絵美さんへ
きものの色使いがお上手な絵美さんに違和感ないと言っていただけると安心します。
でも八掛選びって難しいですね。この小紋には青と緑の柄があって、その青いほうの色に合わせたつもりだったのに、仕上がってみたら青と緑の中間の色になってしまいました。
絵美さんのように八掛からお誂えというのは憧れですが、まずは普通の八掛選びの精度を上げなくては!

この小紋、ハサミを入れてしまった以上はできるだけたくさん着てやろうと思います。でも柄物にあまり縁がないので最初の一回目は勇気が要りそうです。
by Medalog | 2016-07-11 12:41 | きもの | Comments(6)

大阪在住主婦の、のんびりメダカ飼育と着物を楽しむ日記です      


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