可愛すぎる?義母の小紋

早いもので義母が亡くなって6年、七回忌も済ませた。

義母が遺したたくさんの着物を、自分一人が受け継いだ。
残念ながら保管状態の悪いものが多く、洗い張りと少々のシミ抜きではどうにもならないものがほとんど。
その中でも比較的状態がいいものや自分がどうしても着たいものをいくつか選んで、シミが目立たぬように色を掛けたりして仕立て直した。
そして、どうにもならないものは迷いながらも少しずつ手放して。



そうやってほとんどの着物やコートが整理できた中で、一枚だけ宙ぶらりんになっていたのがこの小紋。

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細かい縮緬地で、黒地にパステルカラーの双葉が散っている。

黒地ということもあってシミや傷みがあまり目立たず、色柄も結構好きな感じ。
なのに仕立て直さずに放置していたのは、可愛らしすぎて着物として着るには抵抗があるが、羽織やコートにするには反物の幅が足りないので、どうすればいいかわからなかったため。

たまに引っ張り出して眺めてはまた箪笥に戻すことを何度も繰り返していたのだが、最近また引っ張り出してみたら、あら? なんだか今までよりも可愛らしさに抵抗を感じないような。
見慣れたからかもしれないし、自分の嗜好が「明るい色を着たい」という方向に変わりつつあるからかもしれない。
そんなときに呉服店から「お直し相談会」なるもののお知らせをいただいたので、この小紋を抱えて相談に行ってみた。



そのお直し相談会は、プロの悉皆屋さんが来店していて、洗いも染めも縫いも直接相談できるのが嬉しいところ。
店に行ってみたら先客がいたので、待つ間に小紋を簡単に着付けしてもらった。
白半襟を付けてから小紋を着付けしてみると、意外にも派手すぎる・可愛らしすぎることはなく、今の年齢で着物として着てもおかしくないような?
なんとなくシックな雰囲気があるようにも見えてきた。

さらにお店の帯をあれこれ合わせてもらったら、付け下げに合わせるようなやや軽めの正統派袋帯、鮮やかな型染めの九寸、すっきりした白地の塩瀬、和紙を使ったざっくりした風合いの八寸…と、結構何でも合ってしまう。
お店の方にちやほや褒めてもらったこともあり、すっかり着物として仕立て直す気になったところで、いざ悉皆屋さんにご相談。

小紋を採寸してもらったところ、今の裄丈は1尺6寸5分で、どんなに裄を伸ばしても1尺7寸5分にもならないとのことだった。
私の裄丈は1尺7寸5分〜1尺8寸なのでなんとか着物には仕立てられるが、羽織やコートにするには布を継ぐなどの処理が必要になる。
その悉皆屋さんは、布を斜めに接ぎ合わせるなどの大胆な方法で裄を伸ばすことも得意とのこと。
しかし布を裁ってしまうことになるので、それは最後の手段でいいのではないか、八掛の色を変えて着物として十分に楽しめるのではないか、とのアドバイス。

自分でも採寸したり縫込みを確認したりしていたが、プロに採寸してもらい羽織ものにするのは難しいと説明を受けて、ようやく納得。
そして、長い間箪笥の中で寝かせてしまったこの小紋を、もう一度着物として蘇らせることになったのだった。



4〜5年前に決断できていたら、もっとたくさん楽しむ機会が増えたのに…とも思うが、この歳になったから決断できた部分もあるので、まあなるようになったということかな。
秋にはこの小紋でお出掛けができそう。
また楽しみが一つ増えた。

そして、呉服店で合わせてもらった帯がどれも小紋にぴったりで素敵だったことを思い出す。
小紋は私の中では新たなカテゴリー。
今持っている帯でも十分やりくりできるとは思うのに、それで収める(我慢する?)ことができるかどうか、今から不安だ…
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Commented by amethyst at 2016-03-30 17:35 x
モネ展に着物でお出かけしたんですね。
グレー紬に紫紺の絞りの帯素敵です~

そして今回のこの小紋。
地色がシックだけど柄が可愛いし
きっと色目がMedalogさんにお似合いです。
着物として着られることに決着できてよかったですね~
合わせてもらった帯、また妄想が広がりますよね。
むふふ。
Commented by Medalog at 2016-03-31 09:14
amethyst さんへ
色も柄も可愛らしすぎるかと思っていましたが、もし多少可愛らしすぎたとしても誰かに迷惑を掛けるわけでもないし、と自分を励ましている部分もあります…
でも、今まで無地系の着物ばかり着ていたので、小紋の帯合わせがとても新鮮で。コーデがぴたっとハマったら、無地紬の時にはない快感が潜んでいそうな気がします。危険ですね~
Commented by fuko346 at 2016-03-31 09:38
これがお話なさっていた かわいすぎるきもの、ですね。
え、ぜんぜんokではありませんか。
私はもっと 派手なものを想像していました。
お直しして どんどん着てください。
秋には 小紋でおでかけいたしましょう。
はて、私は小紋の手持ちがあまりない、、、
こちらを拝見いたら欲しくなってきました。
あぶない あぶない 笑
Commented by Medalog at 2016-03-31 13:00
風子さんへ
はい、この小紋なんです。
ご想像なさったほど派手じゃなかったですか?
実際に目の前で広げてみるとピンクの八掛が目に入ってくるので、可愛く思えていたのかも。
秋には是非この小紋でご一緒してくださいませ。
風子さんが羽裏にしようかと迷っていらした小紋、あれなら同じぐらいの可愛らしさかも?
でも私も小紋の可愛らしさに急に目覚めてしまったような、危ない予感がしています。お互いに気をつけましょう…
Commented by 神奈川絵美 at 2016-04-03 22:09 x
こんにちは!
大人可愛い小紋ですね。地色が暗いので、そう派手にならず着こなせるように思いました。
帯次第ではないかなー。お直し後、着姿を楽しみにしていますね。
上の記事も拝読しました。悪い意味ではないのですが、中国からの観光客って結構、一目でわかりますよね…銀座にもたくさんきています。それにしても、派手ファッションの聖地?大阪方面でさえも目立つツタンカーメン。もし私が目の当たりにしたら、動悸が出てしまうかも(笑)
Commented by Medalog at 2016-04-04 18:38
神奈川絵美さんへ
黒い地色ととパステルカラーの対比が派手かな、と思っていたのですが、おっしゃる通り帯次第でなんとかなりそうです。
今までは無地系、単色系の着物ばかりだったので、この小紋を初めて着る日が自分でも楽しみです。

ツタンカーメンは衝撃的でしたよ!
失礼と思いつつ目線が吸い寄せられるのを止めることができませんでした。
Tシャツや帯のお太鼓柄の方が上半身にあるから目立つのでしょうが、この女性のツタンカーメンは太ももなので歩くたびに動くのがなんとも生々しくて…
by Medalog | 2016-03-30 14:15 | きもの | Comments(6)

大阪在住主婦の、のんびりメダカ飼育と着物を楽しむ日記です      


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