2009年 09月 02日
雨支度、進行中
いま持っている雨コートは二部式のポリを1枚。
雨草履は持っておらず、下駄に爪革を着けるか、草履カバーを使うしかなかった。
二部式のコートは薄くて軽いし、上着だけ着られるなど、使い勝手の良い部分もある。
しかし私が持っているものは身幅が広すぎて着姿がどうにもスマートにならないし、
ペラペラの質感がいかにも「間に合わせ」という感じで、お気に入りとは言い難い。
出先で急に着たいとき、下部分をさっと上手に巻くのも私には難しい。
で、思い切って一部式の雨コートを作ってみることにした。
袷の着物は裄の寸法を統一できていないので、今回は春〜秋に使えるコートを作る。
長い梅雨の季節にも着物を汚さずにたくさん着たいし、塵よけにも使いたい。
布が余ったらお揃いで雨草履も作りたいなあ、と野望が膨らみワクワク。
コート地は、いくつかの呉服店を探したが気に入った柄が見つからず、結局ネット通販で購入した「シースルーコート」。
買う前に品物を送ってもらい、質感を確認する。
呉服店で見たものはとても薄く透けていて布地の質感は良いのだが、好きな色使いがどうしても見つからなかった。
それに対してこのコート地はやや厚手で透け感も少なく、着物に重ねて着たら暑いかも…。
でも色柄が気に入ってしまったので、迷った結果この反物で作ることにした。
布が余ったので鼻緒を共布にした雨草履を注文し、更に余った布でコート袋を自作した。
コート地は通販で購入したが、仕立ては以前着物を購入したことがある呉服店に持ち込んだ。
コートは丈が重要なので、呉服店の店員さんにきちんと採寸して欲しかったのだ。
着物を着て採寸してもらうのはもちろん、アップルコートの見本品や店員さんの私物のコートまで羽織らせてもらって、納得いくまで採寸してもらった。
最初は足袋を完全に覆い隠すぐらいの丈をイメージしていたが、店員さんから「そこまで長いと歩いている時にかかとで踏んでしまうので、もう少し短いほうがいいでしょう」とアドバイスが。
確かに、二部式コートでもかかとで踏んでしまった経験があるわ。
その結果、コート丈は肩から3尺5寸2分。足袋が少し見える程度の長さにした。
もし多少短かったとしても、着物を少し短めに着るか、強い雨なら着物の裾を端折ることで対処しよう。
衿は、道行衿にした。
着物衿のコートがスッキリとしていて着やすいと聞いたことがあるので迷ったが、このコート地の色・柄には道行衿のほうが合うような気がしたので。
透け具合はこんな感じ。
1枚だと何となく透けているが、2枚以上重なると透け感は全く無い。
やっぱり暑いかしら・・・(汗)
でもその代わり、早めの春〜秋の終わりギリギリまで着られるかもしれない、とプラス思考!
これは実際に何度も着て見て、見た目や感触で判断していこうと思う。
コートが仕立て上がりコート地の余りが出たので、それを持ってさっそく出掛けたのは、船場センタービルの履物店「ちぐさ」。
事前に足を運び、布地から鼻緒を作ってもらえること、価格は店で販売している雨草履とほぼ変わらないことを確認しておいたので、安心して注文する。
鼻緒はコートと共布で、雨用にコーティング加工を。
台は店で販売している雨草履の中から、使い勝手の良さそうなつや消しの白を選ぶ。
透明の爪革は付けず、普段の草履としても使えるようにした。
多少の雨なら替え足袋でしのげるし、雨がひどい時には草履カバーを付けることにする。
上品な雨草履が出来上がったと思うのですが、どうでしょうか?
草履も出来上がり、さらに布地が余ったので、最後は手縫いでコート袋を作る。
残り布を継ぎ接ぎしつつ、できるだけハサミを入れないように形を決める。
できることなら、この布地でいつか雨下駄用の爪革を作ってみたいのだ。
その日が来たら縫い目をほどいて再利用できるように、ハサミを入れずに作った。
思いついてから半年以上かけて、ようやく出来上がった雨支度。
素材感や着心地、丈の長さがこれで良かったのかはこれから着てみないとわからないが、
いま持っている数少ない着物たちを大切に着るための投資として、
そして今後コートを作る際の判断材料(踏み台?)として、作って良かったと思っている。
これで、さらに着物を着る機会が増えますように。
いや、どんどん増やしていこう!
雨草履は持っておらず、下駄に爪革を着けるか、草履カバーを使うしかなかった。
二部式のコートは薄くて軽いし、上着だけ着られるなど、使い勝手の良い部分もある。
しかし私が持っているものは身幅が広すぎて着姿がどうにもスマートにならないし、
ペラペラの質感がいかにも「間に合わせ」という感じで、お気に入りとは言い難い。
出先で急に着たいとき、下部分をさっと上手に巻くのも私には難しい。
で、思い切って一部式の雨コートを作ってみることにした。
袷の着物は裄の寸法を統一できていないので、今回は春〜秋に使えるコートを作る。
長い梅雨の季節にも着物を汚さずにたくさん着たいし、塵よけにも使いたい。
布が余ったらお揃いで雨草履も作りたいなあ、と野望が膨らみワクワク。
コート地は、いくつかの呉服店を探したが気に入った柄が見つからず、結局ネット通販で購入した「シースルーコート」。
買う前に品物を送ってもらい、質感を確認する。
呉服店で見たものはとても薄く透けていて布地の質感は良いのだが、好きな色使いがどうしても見つからなかった。
それに対してこのコート地はやや厚手で透け感も少なく、着物に重ねて着たら暑いかも…。
でも色柄が気に入ってしまったので、迷った結果この反物で作ることにした。
布が余ったので鼻緒を共布にした雨草履を注文し、更に余った布でコート袋を自作した。
コート地は通販で購入したが、仕立ては以前着物を購入したことがある呉服店に持ち込んだ。
コートは丈が重要なので、呉服店の店員さんにきちんと採寸して欲しかったのだ。
着物を着て採寸してもらうのはもちろん、アップルコートの見本品や店員さんの私物のコートまで羽織らせてもらって、納得いくまで採寸してもらった。
最初は足袋を完全に覆い隠すぐらいの丈をイメージしていたが、店員さんから「そこまで長いと歩いている時にかかとで踏んでしまうので、もう少し短いほうがいいでしょう」とアドバイスが。
確かに、二部式コートでもかかとで踏んでしまった経験があるわ。
その結果、コート丈は肩から3尺5寸2分。足袋が少し見える程度の長さにした。
もし多少短かったとしても、着物を少し短めに着るか、強い雨なら着物の裾を端折ることで対処しよう。
衿は、道行衿にした。
着物衿のコートがスッキリとしていて着やすいと聞いたことがあるので迷ったが、このコート地の色・柄には道行衿のほうが合うような気がしたので。
透け具合はこんな感じ。
1枚だと何となく透けているが、2枚以上重なると透け感は全く無い。
やっぱり暑いかしら・・・(汗)
でもその代わり、早めの春〜秋の終わりギリギリまで着られるかもしれない、とプラス思考!
これは実際に何度も着て見て、見た目や感触で判断していこうと思う。
コートが仕立て上がりコート地の余りが出たので、それを持ってさっそく出掛けたのは、船場センタービルの履物店「ちぐさ」。
事前に足を運び、布地から鼻緒を作ってもらえること、価格は店で販売している雨草履とほぼ変わらないことを確認しておいたので、安心して注文する。
鼻緒はコートと共布で、雨用にコーティング加工を。
台は店で販売している雨草履の中から、使い勝手の良さそうなつや消しの白を選ぶ。
透明の爪革は付けず、普段の草履としても使えるようにした。
多少の雨なら替え足袋でしのげるし、雨がひどい時には草履カバーを付けることにする。
上品な雨草履が出来上がったと思うのですが、どうでしょうか?
草履も出来上がり、さらに布地が余ったので、最後は手縫いでコート袋を作る。
残り布を継ぎ接ぎしつつ、できるだけハサミを入れないように形を決める。
できることなら、この布地でいつか雨下駄用の爪革を作ってみたいのだ。
その日が来たら縫い目をほどいて再利用できるように、ハサミを入れずに作った。
思いついてから半年以上かけて、ようやく出来上がった雨支度。
素材感や着心地、丈の長さがこれで良かったのかはこれから着てみないとわからないが、
いま持っている数少ない着物たちを大切に着るための投資として、
そして今後コートを作る際の判断材料(踏み台?)として、作って良かったと思っている。
これで、さらに着物を着る機会が増えますように。
いや、どんどん増やしていこう!
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amethyst
at 2009-09-03 08:40
x
私も5月ぐらいから色々コートを探していたんですよ~
やはりアップルコートだけでは納得できなくて、透ける素材で
ガード加工をして七部丈塵除けコートをつくるか、
すっぽりかくす丈の雨コートか悩みました。
結局透けるけどあまり透けない雨コートを作っている最中です。
Medalogさんの工夫で、雨草履、手作りコート袋まで作られたのは
さすがです。
おそろいの雨草履は特にグッド。
雨用草履も悩みのたねだったわ~
私も真似させていただくかも(*^_^*)
これがあれば雨も怖くないですね。
次回は着姿お願いします。
やはりアップルコートだけでは納得できなくて、透ける素材で
ガード加工をして七部丈塵除けコートをつくるか、
すっぽりかくす丈の雨コートか悩みました。
結局透けるけどあまり透けない雨コートを作っている最中です。
Medalogさんの工夫で、雨草履、手作りコート袋まで作られたのは
さすがです。
おそろいの雨草履は特にグッド。
雨用草履も悩みのたねだったわ~
私も真似させていただくかも(*^_^*)
これがあれば雨も怖くないですね。
次回は着姿お願いします。
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Medalog at 2009-09-03 19:11
amethystさんへ
ちょうど同じころコートを探していたんですねー。
丈の長さは悩みますよね!
何かと着やすくて多少の雨除けにもなるような七分丈あたりか、
雨からしっかり着物を守る長コートか…
素材も色々で迷いますよね。着尺で作るのも素敵そう。
透けるけどあまり透けない、というのは私の雨コートと同じぐらいかな?
いつか、お互いの雨コートを比べっこしましょう!
雨草履はずっと欲しかったのですが、せっかくなら
雨コートとお揃いで作ろうと、ずっと機会を待っていたのです。
小さな鼻緒とはいえ、自分の布地でお誂え、自分だけのオリジナルと
いうのが特別な感じで楽しいです!
今まで溜め込んだ着尺の残り布で、鼻緒やらバッグやら
作りたくなりそうで、ちょっと怖いかも。
ちょうど同じころコートを探していたんですねー。
丈の長さは悩みますよね!
何かと着やすくて多少の雨除けにもなるような七分丈あたりか、
雨からしっかり着物を守る長コートか…
素材も色々で迷いますよね。着尺で作るのも素敵そう。
透けるけどあまり透けない、というのは私の雨コートと同じぐらいかな?
いつか、お互いの雨コートを比べっこしましょう!
雨草履はずっと欲しかったのですが、せっかくなら
雨コートとお揃いで作ろうと、ずっと機会を待っていたのです。
小さな鼻緒とはいえ、自分の布地でお誂え、自分だけのオリジナルと
いうのが特別な感じで楽しいです!
今まで溜め込んだ着尺の残り布で、鼻緒やらバッグやら
作りたくなりそうで、ちょっと怖いかも。
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神奈川絵美
at 2009-09-03 23:36
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こんにちは! 私も実は雨コートは間に合わせ…で、いつか自分サイズでつくりたいと思っていますので、今回の記事とても参考になりました。おっしゃる通り、丈って重要ですよねー。ネットの仕立て屋さんでポンと依頼、というわけにはいかないですよね。
共布の鼻緒、可愛い!雨が楽しみになってきますね。
共布の鼻緒、可愛い!雨が楽しみになってきますね。
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Medalog at 2009-09-04 07:39
神奈川絵美さんへ
せっかく自分の寸法で仕立てるのだから、丈はびしっと決めたいですよね!
でも、今回決めた自分のコート丈が正しかったのかは、まだわからなくて不安です。
私は身長156cmでいわゆる標準Mサイズだと思うのですが、
アップルコートのMサイズを羽織らせてもらうと少し長すぎるのです。
その日の帯の結び方や衣紋の抜き具合によっても丈は変わりますものね。あー難しい。
絵美さんが作るコート、きっと素敵なものでしょうね。
いつかブログで拝見できることを楽しみにしています!
せっかく自分の寸法で仕立てるのだから、丈はびしっと決めたいですよね!
でも、今回決めた自分のコート丈が正しかったのかは、まだわからなくて不安です。
私は身長156cmでいわゆる標準Mサイズだと思うのですが、
アップルコートのMサイズを羽織らせてもらうと少し長すぎるのです。
その日の帯の結び方や衣紋の抜き具合によっても丈は変わりますものね。あー難しい。
絵美さんが作るコート、きっと素敵なものでしょうね。
いつかブログで拝見できることを楽しみにしています!
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風子
at 2009-09-04 09:57
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Medalog at 2009-09-04 20:33
風子さんへ
悩みに悩んだ末の一枚でお気に入りなんですが、
これで着心地が良ければいいのですけど…
わ〜、バッグも作るご予定なんですか?
バッグは草履と違って形も大きさも色々ですから
よりオリジナル感が増しそうですね。
私も単衣で仕立てた着物の残り布が多めに余っているので
バッグを作ってみたいんです。
風子さんのお仕立てを参考にさせていただきたいです!
悩みに悩んだ末の一枚でお気に入りなんですが、
これで着心地が良ければいいのですけど…
わ〜、バッグも作るご予定なんですか?
バッグは草履と違って形も大きさも色々ですから
よりオリジナル感が増しそうですね。
私も単衣で仕立てた着物の残り布が多めに余っているので
バッグを作ってみたいんです。
風子さんのお仕立てを参考にさせていただきたいです!
by Medalog
| 2009-09-02 11:33
| きもの
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